
狭心症のリスクがはっきりしない症例では、ストレスに注目して、患者の話をじっくり聞くことも重要だ。
76歳の女性患者Kさんは、65歳のときから高血圧で当院に通院している。診察時に「最近、動悸を感じるのですが...」と話されたため、ホルター心電図検査を行ったところ、夕方の約10分間に虚血性と考えられるST変化を認めた。
ストレスが動悸を誘発
原因を探るため、Kさんに「夕方の約10分間、動悸を感じましたか?それは、何をしていた時ですか?」と尋ねた。すると「ええ、確かに夕方、動悸を感じましたね。その時は...そうだ、お金の貸し借りのあるちょっと苦手な人と話していました」との答えだった。