日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、過活動膀胱治療薬のうち最も処方頻度の高いものを聞いたところ、37.3%の医師がソリフェナシン(商品名ベシケア)と回答した。第2位のプロピベリン(バップフォー他)は18.6%、第3位のイミダフェナシン(ウリトス、ステーブラ)は14.5%の医師が、最も処方頻度の高い薬剤として選んだ。
図には示していないが、4位以下は次の通り。
・ミラベグロン(ベタニス) 13.7%
・オキシブチニン(ポラキス、ネオキシ) 7.3%
・フェソテロジン(トビエース) 6.9%
・トルテロジン(デトルシトール) 1.7%
TOP3のラインナップは、第1回調査(2015年5月)、第2回調査(2016年12月)を通じて変わっておらず、各薬剤のシェアにも大きな変化はない。そんな中で、4位のミラベグロン(ベタニス)は、調査の回を追うごとにシェアを着実に伸ばしている(5.9%→10.4%→13.7%)。
自由記述形式で聞いた「処方する理由」を見ると、ミラベグロンは抗コリン作用がなく口渇や便秘などの副作用が起こりにくいことが評価され、特に泌尿器科医からの評価が高い(下の別掲記事参照)。実際、泌尿器科医の回答(n=86)に絞って集計すると、最も処方頻度の高い薬剤としてミラベグロンを挙げた回答者が39.5%と最も多く、2位のフェソテロジン(25.6%)、3位のソリフェナシン(18.6%)を大きく引き離していた。

図1 日経メディカル Onlineの医師会員が最もよく処方する過活動膀胱治療薬(処方経験のない923人を除いて作成)