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足の裏にホクロが…。メラノーマですか?

2017/03/17
佐藤 俊次(さとう皮膚科)

 成人(60kg)のヒトの皮膚の面積は約1.6m2 で、重量9.6kgにもおよぶ人体の最大の臓器です。皮膚は、ただの皮ではなく臓器としての機能(役割)があります。水分・体温の保持など生命維持の基本的な機能から、外界から体内を守る免疫機能などに関連した複雑で重要な役割を担っています。

 この大切な臓器である皮膚の病状は「痛い」「痒い」など多種多様なものがありますが、中でも目に見える変化、元々無かったものが「出てきた」「気がついた」という皮膚の変化に不安を感じて患者さんは受診します。以前報告した足の爪の病変などはその最たるものです。皮膚癌にも多種ありますが、それらの中で名前が最もポピュラーなものはメラノーマでしょう。日本人では、足の裏のメラノーマが最も多いとTVで取り上げられたり、最近ではメラノーマ治療薬として高い効果を示すニボルマブ(商品名オブジーボ)の薬価が高いことがしきりに報道されたりしており、何かと話題の多い皮膚癌としてよく知られていると思います。

 そのような不安を抱えて患者さんが受診したときにダーモスコピーが物凄く診断に役立ちます。今回はそんなお話です。

 3歳女児。母親が、最近子供の足を見たら以前は無かったはずの黒いホクロに気づいたといいます。足の裏のホクロなのでメラノーマがとても心配との主訴で来院されました。

 左足足底に直径4mm大の褐色斑がみられます。痒み・痛みなどの自覚症状はありません。色素斑は扁平で、触診でも厚さ・硬さなど周囲の皮膚との違いは観察できません(図1)。

著者プロフィール

佐藤俊次氏(さとう皮膚科[東京都杉並区]院長、皮膚科専門医)●さとう としつぐ氏。1982年防衛医科大学校卒、同年同大皮膚科学教室入局。88年日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得、89年日本医科大学第2病理学教室で医学博士取得。90年東京都杉並区でさとう皮膚科を開業。2010年からオーストリア・グラーツ医科大学の「Basic Dermoscopy Course」(e-ラーニング)を受講開始。14年同コースを終了し、「Basic Dermoscopy Diploma」取得。

連載の紹介

佐藤俊次の「毎日使うダーモスコピー!」
診療報酬が付く前から独学でダーモスコピーを学び、開業医でありながら、自らの研究成果を国内のみならず海外学会でも発表してきた佐藤氏が、毎日の診療で役立つダーモスコピー活用のポイントを解説します。ダーモスコープ最大手の米国3Gen社の社長から直々に貰った1台は佐藤氏思い出の一品です。
この連載を書籍化しました!
『プライマリ・ケア医のための今日から使えるダーモスコピー』好評発売中

 このたび、この連載「佐藤俊次の『毎日使うダーモスコピー!』」を書籍化いたしました。
 2016年6月から開始したこの連載は、患者の主訴を皮切りとして、ダーモスコピー像を見ながら鑑別疾患を考えていく注目コラムです。
 書籍では、16の主訴を中心に、合計700枚を超える写真をふんだんに使いながら、日常診療でよく見られる皮膚疾患のダーモスコピーの見方を解説しています。ダーモスコピー像に加えて、ダーモスコピー像を画像変換して構造や血管走行などを見やすくした画像を併記しているのは、本邦初です。この画像変換は海外学会でも報告され、ダーモスコピーの理解を助ける方法として注目されています。
 さらに書籍には、日常診療でよく遭遇する皮膚疾患をまとめたカラーアトラスを別冊として同梱。患者説明などにご利用いただけます。
 ぜひ、日々の診療にご活用ください。(佐藤俊次著、日経BP社、7500円+税)

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