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シリーズ◎日経メディカル事故調セミナーリポート〈4〉
「運用を誤らぬよう、医法協運用ガイドラインを座右に」
日本医療法人協会常務理事・小田原良治氏

セミナーで講演する日本医療法人協会常務理事の小田原良治氏

 日本医療法人協会常務理事の小田原良治氏は、新制度の目的は「医療安全」の確保と事故の「再発防止」であって、免責や責任追及のための制度ではないと解説し、強調した。さらに同協会が作成した「医療事故調運用ガイドライン」を座右に置いて新制度に対応することを勧めた。

 医法協は今年5月に「医療事故調運用ガイドライン」を公表している。同ガイドラインは遺族への対応を第一に掲げており、有害事象の報告・学習のあり方を示した「WHOドラフトガイドライン」に準拠した内容となっている。新制度の省令・通知を検討するために2014年秋に設置された厚生労働省の検討会では、同協会が作成した「医療事故調ガイドライン」がたたき台の1つとなった。

 小田原氏は、新制度の目的である医療安全の確保と事故の再発防止を果たすためには、WHOガイドラインで強調されている「非懲罰性」「秘匿性」を守るべきであると訴えた。医療安全と責任追及を混同してしまうと、医療安全が損なわれるほか、当事者の人権が侵害される恐れがあると指摘した。さらに新制度は、医師法第21条が規定した異状死体等の届け出義務とは無関係であることを説明した。


「誤った解釈に注意を」
 小田原氏は、全国各地で医療事故調査制度の誤った解釈をレクチャーする講演会が開催されていることを指摘した。信用できる解釈か否かを見極めるポイントとして、(1)制度の目的が医療安全と再発防止であることをきちんと説明しているか、(2)院内調査を行う際は個人が特定されないようにする加工(非識別化)が重要であることを説明しているか、(3)院内調査では、行った医療行為の「評価」が不要であることに言及しているか、(4)省令・通知のたたき台となった医法協のガイドラインを評価しているか――を挙げた。

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