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NEJM誌から
大腸内視鏡検査の適切なスクリーニング間隔は?
初回検査で腺腫陰性なら次は5年以上先でOK

 大腸癌と前癌病変(ポリープ)の検出に広く用いられている、大腸内視鏡検査。もし初回検査で陰性判定を受けたら、次は何年後に再び検査を受ければよいのだろうか。

 米Indiana大のThomas F. Imperiale氏らは、大腸癌リスクが平均レベルの50歳以上を対象に後ろ向き研究を行い、初回検査で腺腫が検出されなければ、5年後も大腸癌はゼロで、進行腺腫の検出も1.3%と少ないことを明らかにした。大腸癌が見付かる頻度が極めて低いことから、腺腫陰性者のスクリーニング間隔は5年以上でも問題はない、と著者らは述べている。詳細は、NEJM誌2008年9月18日号に報告された。

 米癌協会などのガイドラインは、S状結腸鏡検査は5年ごと、大腸内視鏡検査は10年ごとの実施を推奨している。しかし、この間隔で検査を行うことの正当性を直接示した研究はこれまでなかった。

 著者らは、Lilly Colorectal Cancer Prevention Programの参加者のデータを後ろ向きに調べた。このプログラムは、1995年に始まったEli Lilly社の社員向けプログラムで、大腸癌リスクが平均レベルで、大腸癌、腺腫性ポリープ、炎症性腸疾患の既往がなく、直腸出血、下腹部痛などの症状もない人々が対象。インディアナ州の7施設で、40歳の時点から5年ごとに大腸内視鏡検査を行い、2004年10月まで継続した。腺腫性ポリープが見つかった患者については、ポリープ切除を実施。このプログラムで得られた結果は、大腸内視鏡検査+ポリープ切除が大腸癌予防において有効であることを示した。

 1995年9月から2000年6月までに、50歳以上で初回検査を受けた参加者は2983人。このうち2436人(81.7%)が腺腫陰性で、2000年10月から2005年7月の間に2回目の検査を受けたのは1256人(51.6%)だった。この1256人を分析の対象とした。

 初回検査から再検査までの間隔は、平均5.34±1.34年だった。平均年齢は、ベースラインで56.7歳。56.7%は男性だった。再検査を受けた集団の平均年齢は検査を受けなかった集団に比べ若かった(56.7歳と58.3歳、p<0.001)。

 再検査での結果を、1)ポリープなし、2)過形成性ポリープ(非腺腫性)、3)管状腺腫(直径1cm未満)、4)進行腺腫(直径が1cm以上の管状腺腫、絨毛成分が25%以上を占める腺腫、高度異形成を示す腺腫)、5)癌――の5つに分類。1人の患者に複数のポリープが見つかった場合には、最も進行しているポリープの状態に基づいて分類した。

 再検査で癌は1例も発見されなかった(検出率の95%信頼区間は0-0.24%)。

 1つ以上の腺腫が発見された患者は201人(16.0%)で、うち67人(33.3%)は遠位にのみ、80人(39.8%)は近位にのみ、54人(26.9%)は両方に腺腫が認められた。

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