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BMJ誌から
イソニアジド耐性結核菌感染が増加
1998~2005年に英国で患者から分離された結核菌の分析の結果

 1998~2005年に英国で患者から分離された結核菌薬剤耐性獲得頻度を調べた結果、イソニアジド耐性菌感染が有意に増加していることが示された。英国保健保護庁感染症センターのMichelle E Kruijshaar氏らの報告で、詳細はBMJ誌電子版に2008年5月1日に掲載された。

 薬剤耐性菌は国際的に増加している。英国では1993年から薬剤感受性に関するデータを日常的に収集しているが、1993~1999年には多剤耐性を含む耐性菌の頻度に変化はなかった。しかし1987年以降、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの結核罹患率は有意に上昇している。2006年には8000例を超える感染が報告された。

 そこで著者らは、より最近の1998~2005年にイングランド、ウェールズ、北アイルランドで患者から分離された結核菌の耐性獲得の傾向を調べることにした。結核サーベイランスシステムに報告された患者コホートの中から、薬剤感受性に関するデータと結核菌タイピングデータが明らかだった患者を選出した。

 培養により感染が確認された2万8620人(平均年齢35歳)のうち、薬剤感受性データが明らかだったのは2万8485人。57%が男性で69%が英国外生まれ、24%は入国から診断までの期間が2年未満だった。42%がLondon在住。8%は過去にも結核診断歴があった。

 Londonでは1999年以降にイソニアジドのみに耐性を示す結核菌感染が集団発生しており、それ以外の地域ではアウトブレイクが見られなかったことから、イソニアジド耐性に関する分析はLondonとLondon以外に分けて行った。リファンピシンその他の薬剤に対する耐性は調査地域全体を対象に実施した。

 第1選択薬(イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミドエタンブトール)のいずれかに対する耐性を獲得していた結核菌感染の頻度は、1998年が5.6%、2005年は7.5%で増加していた。ピークは2004年の7.9%だった。

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