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記者の眼

マンモス化する学会、手狭な会場――抜本的対策はいかに
学会はポスター演題をもっと増やしてはどうか

 日経メディカル編集部に最初に配属されたのが1985年。それから20数年間、途中に多少の中断はあるものの、臨床医学の話題を追いかける記者として仕事をしてきた。この間、自分のカバー範囲だった循環器疾患や糖尿病の領域では、学問の発展や患者数の増加を背景に、学会もどんどん大規模化してきた。

 ちなみに今年の第77回日本循環器学会学術集会には、過去最高の1万8826人が参加したという。学会会場は、横浜のみなとみらい地区にあるパシフィコ横浜(横浜国際平和会議場)だった。私見ではあるが、パシフィコ横浜は現在の我が国において、大規模な学会を最も無理なく収容できる施設だと思う。

 いわゆる「国際会議場」と称する施設が、ここ10~20年で全国各地にできた。福岡、大阪、京都、名古屋、仙台などでは、大規模な学会はほぼ全て、この「国際会議場」が冠された施設を主会場に開催されている。それで一息はついたわけだが、昨今では参加者数がさらに増えている。各施設も増築といった対策を講じているが、それでも十分とは言い難い。

 メーン会場となる大ホールの規模はまだしも、問題なのは、ある程度の広さを確保できる会場数が限られることだ。多くの施設で、第15会場とか第20会場といった会場になると、広めの会議室といったレベルになってしまう。特に、ここで新薬絡みやコメディカルに関心の高い患者指導などのセッションが組まれると、ときに立ち見の参加者が廊下まであふれ出し、まさに芋を洗うような状態となる。これでは、落ち着いて発表を聞くどころではない。

 マンモス学会が主要都市以外の地方都市で開催されると、問題はさらに深刻さを増す。会場となる施設が散らばる、いわゆる“タコ足学会”となるからだ。シャトルバスが運行されても渋滞に巻き込まれ、移動に時間を取られる。かなり前だが、仙台で開催されたある学会では、クリネックススタジアム宮城にほど近い会場からJR仙台駅の反対側にある会場に移動するのに、シャトルバスで小一時間を要した。バスは進まず、聞きたい演題の時刻は迫り、いらいらしたのを覚えている。それからは、少し遠くても歩くか、すぐ乗れれば近くてもタクシーを使うようになった。

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