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9つのDPP-4阻害薬、結合様式の違いに迫る!

2016/03/08

 風が冷たい寒い午後。薬局の窓から見える景色には、春の気配は感じられない。三寒四温は冬に使うべき言葉なんだよ、と繰り返していた患者さんの顔が浮かぶ。でも、実感としては、この時期に使ってこその言葉のような気もする。そんなことを考えていた時だった。

 「う~ん、やっぱり構造式からだけじゃあ、分かんないですよね」。あゆみさんは僕の興味を引いたのを確認して語を継ぐ。「ザファテックはネシーナにフッ素を結合させただけだから、たぶん同じクラス2でしょうけど、マリゼブはどうのなのかな」。

 あゆみさんの手元に広げられているもの、それは、以前まとめた連日投与のDPP-4阻害薬の結合様式による分類(過去記事リンク)と、ウィークリー製剤であるトレラグリプチンコハク酸塩(商品名ザファテック)およびオマリグリプチンマリゼブ)の添付文書だった(図1、2)。

著者プロフィール

山本雄一郎(阪神調剤ホールディンググループ 有限会社アップル薬局[熊本市中央区])
やまもと ゆういちろう氏 1998年熊本大学薬学部卒業。製薬会社でMRとして勤務した後、アップル薬局に入社。2017年4月にアップル薬局が阪神調剤ホールディンググループの一員に。ブログ「薬歴公開byひのくにノ薬局薬剤師。」を執筆中。2017年3月に『薬局で使える実践薬学』(日経BP)を発刊。2017年4月より熊本大学薬学部臨床教授。

連載の紹介

山本雄一郎の「薬局にソクラテスがやってきた」
薬局で患者さんの何気ない言葉にハッとしたり、後輩からの意表を突く質問に筋道立てて説明できなかったりしたこと、ありませんか? そんな臨床現場に転がる疑問の裏には、薬学の根幹を成す真実が隠れていることも。それらの真実を、「薬局薬学のエディター」を志す熱血薬剤師の山本氏がモノローグ調で解き明かします。

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