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「何が不自由ですか?」と勇気を出して聞いてほしい
日本薬学生連盟外務統括 上島実佳子

2014/08/22

外務の仕事をしていると、多角的な視野を持つことができます。そして、何より楽しい!是非一緒に活動をして、学校の外でも楽しい勉強しにいきませんか?

 こんにちは。日本薬学生連盟で外務統括を務めます上島実佳子です。「外務」は、日本薬学生連盟と他の学生団体、職能団体との連絡窓口を担っています。そのため、薬学にとらわれず多くの分野の他学生、社会人と接する機会があります。

 私は、姉が重度心身障がい者であったこともあり、障がい者と共に生きてきました。実家から離れた今も、障がい者スポーツに関わるなど、障がい者と一緒にいる機会を持っています。今回は、そんな私が、薬学生として感じることを書きたいと思います。

 突然ですが、障がいを持つ薬学生を取り巻く環境がどんなものか、ご存じですか?

 例えば車椅子ユーザーの薬学生は、実習先や就職先を見つけるのが難しいのが現状です 。薬局が狭く、棚が高くてピッキングができないからと、ハード面での受け入れが無理だと言われることがほとんどのようです。もちろん、実習先や就職先が全く見つからないということはありませんが、例えば障がいのない薬学生は100の受け入れ先があるとすれば、障害のある薬学生は50しかないといった状況です(この数字はあくまで例えであり、学校により違うので一概には言えません)。

 私が彼らと関わっていて思うことは、「障がいのない人と比べて、できないことがあるかもしれないが、皆よりできることが絶対にある」ということです。ピッキングができない代わりに、誰よりも患者さんの気持ちが分かるかもしれません。もしかしたら、皆より何倍もコミュニケーションを取ることが得意かもしれません。注意力や集中力が長けていて、間違えに気付くことが得意かもしれません。

 「歩く」という1つができなくても、他のことが人よりできるのであれば、その人がそこにいる意味があります。チームは「バラバラな力を持った人たちの集合体」です。誰かができないなら、それを補う仲間がいる――。車椅子だからと、見掛けだけで安易に判断しないでほしいと願っています。

薬局は障がい者の“小さな依存先”に 
 様々な方とお話していると、「障がい者は自立していない」と言われます。でも私は、そうは思いません。

 健常者の私はどうでしょうか? 私はたくさんの人に少しずつ依存して生活しています。つまり、健常者が「自立している」のは、小さな依存先が多数あるということです。一方、障がい者が「自立していない」ように見えるのは、依存先が少ないために、1カ所への依存が大きくなってしまうからです。私の経験から言えば、健常者の方が他人への依存度が高いと思います。

著者プロフィール

日本薬学生連盟(http://apsjapan.org/
日本で唯一、国際薬学生連盟(IPSF)に加盟する全国規模の薬学生団体で、旧「薬学生の集い」より名称変更して2011年に発足。13年4月に一般社団法人になりました。世界会議への参加や、公衆衛生活動、薬学教育に関する活動など、多岐にわたる活動の企画・運営を全て学生が担っています。

連載の紹介

日本薬学生連盟の「薬学生の主張」
日本薬学生連盟で企画、運営に携わる執行部のメンバーが、大学生活や、団体での活動を通して、日ごろ感じていることを、薬学生の目線で書き連ねます。

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