
オセルタミビルリン酸塩(商品名タミフル)の添付文書の警告から、10代患者について「合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること」などとする警記載が削除されました。
一方、重要な基本的注意の項に、「抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、(1)異常行動の発現のおそれがあること、(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている」が追記されました。
加えて、重大な副作用として、「異常行動:因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある」が追記されました。
この重要な基本的注意および重大な副作用の追記は、アマンタジン塩酸塩(シンメトレル他)、ザナミビル水和物(リレンザ)、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)、バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ)、ファビピラビル(アビガン)、ペラミビル水和物(ラピアクタ)でも行われ、全ての抗インフルエンザ薬の記載が統一されました。