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DPP-4阻害薬の処方トレンド
ジャヌビア安定、エクア急伸、次を狙うのは…

2014/04/14

 2014年はなんといっても、糖尿病薬に注目が集まるのではないだろうか。そう、SGLT2阻害薬の発売ラッシュがスタートするのである。今年1月に、日本初のSGLT2阻害薬となるイプラグリフロジン(商品名スーグラ)が承認されたのを皮切りに、ダパグリフロジン(フォシーガ)、ルセオグリフロジン(ルセフィ)、トホグリフロジン(デベルザ、アプルウェイ)などが続々と承認されている。今後の承認も含めると、2014年中に6製品が発売される予定だ。

 2009年に日本で初めて発売されたDPP-4阻害薬がその市場を急激に成長させている中、SGLT2阻害薬に関する今後の動向が気になるところだ。

 そこで、本連載の第1回は、現状の糖尿病薬の処方動向について取り上げることとした。SGLT2阻害薬発売後の動向を見るためにも、まずは現在の市場感を確認する必要があるだろう。

 なお本連載では、当社が保有する「診療データベース」より抽出した分析データを使用する。当該データベースには、2次利用の許諾を得た、がん拠点病院44病院を含む136の急性期病院(2014年3月末現在)のDPCデータ/レセプトデータが、匿名化処理をした上で蓄積されている。今回は、調査対象期間のデータが全てそろっている86病院、対象患者数約341万人のデータから分析した。

 まずは、上位5薬効別の処方患者数推移を見てみよう。圧倒的な伸びを見せるのがDPP-4阻害薬で、12年1月~3月に3万253人だった処方患者数が、13年10月~12月には4万9140人と、約1.6倍になっている。特に、12年4月~6月の期間にSU薬を抜いてからは、伸び率・処方患者数ともに“1人勝ち”の状況だ。他の4薬剤は伸び率・処方患者数ともに大きな伸びは見られず、SU薬、αグルコシダーゼ阻害薬においては微減となった。

著者プロフィール

中村正樹(メディカル・データ・ビジョン株式会社〔東京都千代田区〕EBM事業部門長シニアマネージャ)
なかむら まさき氏 メディカル・データ・ビジョンにて、病院における薬剤処方実態のデータベース化事業の立ち上げメンバーとして、企画から営業まで携わる。現在、EBM事業部門長として、製薬会社のマーケティング部門や安全性に関わる部門などへの調査提案を行っている。専門は医療データ分析。趣味は祭(御輿担ぎ)と登山。

連載の紹介

中村正樹の「ビッグデータから読む処方トレンド」
急性期病院約200病院、実患者数が1000万人を超える膨大な診療情報を基に構築されている、メディカル・データ・ビジョンの「MDV EBM データベース」。このビッグデータの分析から浮かび上がる、病院における薬剤の処方実態を、データサイエンティストが読み解きます。

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