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カルボシステインの薬疹は夜飲むと起こりやすい

2017/05/23

 昔々、製薬会社から薬局に転職してすぐの薬剤師1年目の時に、「ムコダインを服用して、薬疹が出た」という患者さんがいました。医師に相談したところ、「これまで頻繁に処方してきたが、このような経験は初めて」と言われた記憶があります。それから十数年して、昨年の日本薬剤師会学術大会でカルボシステイン(商品名ムコダイン他)の固定薬疹の話を聞く機会がありました。今回は、「カルボシステインの服用時間依存性の固定薬疹」について紹介したいと思います 1)

副作用報告は意外に多い
 文献検索してみると、カルボシステインの固定薬疹の報告は意外に多く、小児でも報告されていることに驚かされました。例えば、山本らは8歳女児での症例を日本小児皮膚科学会の会誌に下記の様に報告しています 2)


症例:8歳 女児
処方薬:オゼックス細粒(一般名トスフロキサシントシル酸塩水和物)、ビオフェルミン配合散(乳酸菌)、ムコダイン (カルボシステイン)、シングレアチュアブル錠(モンテルカストナトリウム)、フスコデ配合散 、カロナール 、ホクナリンテープ(ツロブテロール)
主訴:右前胸部から腋窩の色素沈着(数年前より同部位に痛みを伴う紅斑が出現し、色素沈着を残していた)
検査:発疹出現部位への内服薬のスクラッチパッチテストは陰性。しかし、ムコダイン(250mg)を服用させるとその日には薬疹は出ず、1日2回で2日間服用して色素沈着部に紅斑と掻破による膨疹がみられた。なお、それ以外の内服薬も常用量~その半量を内服し翌日判定したが、全て陰性だった。

*論文に剤形は明記されていませんでした。

著者プロフィール

松本康弘(ワタナベ薬局上宮永店〔大分県中津市〕)
まつもと やすひろ氏。1956年生まれ。熊本大学薬学部卒業後、大手製薬企業の研究所勤務を経て、2001年に株式会社ワタナベに転職。最初に配属された店舗で、小児の服薬指導の難しさや面白さに魅せられ、患者指導用のパンフレットの作成などを積極的に行うようになった。小児薬物療法認定薬剤師。

連載の紹介

松本康弘の「極める!小児の服薬指導」
小児科門前の薬局で、小児の服薬指導に日々奮闘する松本氏が、日常業務で感じたことや、子どもに薬を飲んでもらうための工夫の数々を紹介します。明日から使える具体的なノウハウ満載!学会で仕入れた、小児科診療の最新トピックスなども飛び込みで紹介します。

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