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日本心血管インターベンション治療学会(CVIT2010)
PCI施行患者の6.5%に頸動脈狭窄症
無症候性で80%以上の狭窄があるとみられる症例も1%存在

2010/09/08
軸丸 靖子=医療ライター

小倉記念病院の曽我芳光氏

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を行った患者に頸動脈狭窄症が確認されるケースはままあるが、実臨床における合併率などはいまだ明らかではない。

 小倉記念病院循環器科の曽我芳光氏が自院症例を対象にその合併率を調査したところ、PCI施行患者の6.5%に頸動脈狭窄症が認められたと、第19回日本心血管インターベンション治療学会CVIT2010、8月22~24日、開催地:仙台市)のラウンドテーブルディスカッション「循環器医がCASに取り組むためには」で報告した。

 REACH(Reduction of Atherothrombosis for Continued Health)レジストリーなどでも知られるとおり、心血管疾患のある患者では頸動脈疾患や末梢動脈疾患の合併率が高く、生命予後が悪い。

 わが国ではこれまで脳神経外科の領域とされてきた頸動脈狭窄症についても、心血管疾患との合併が多く、循環器医の積極的な関与が求められている。

 そこで曽我氏は今回、2007年11月~2010年1月に自院でPCIを施行した2332例(頸動脈4658本)を対象に、超音波duplex(DUS)法によるスクリーニングを行い、頸動脈狭窄症の合併率を調べた。

 頸動脈狭窄症は、狭窄率50%以上とされるDUSによる最大収縮期血流速度(PSV)が130cm/s以上ある症例とし、これに脳梗塞の既往症例、頸動脈ステント留置術CAS)または頸動脈内膜剥離術(CEA)の施行症例を加えた。

 2332例中、頸動脈狭窄症(閉塞を含む)が認められたのは151例(6.5%)だった。このうち、両側に狭窄があったのは9例(0.4%)だった。対象症例中、無症候性でCASの解剖学的適応となる80%以上の狭窄(PSVが220cm/s以上かつPSV比が3.5以上)があった患者は26例(1.1%)だったが、実際にCASを行ったのは約10例(0.5%)だった。
 

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