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AHA2009
3種類の血小板機能検査法がステント留置症例の予後と関連
凝集能ベースの検査法で有意な関連を確認、POPular試験

2009/12/18
中西 美荷=医学ライター

本試験の責任研究者であるオランダ・サンアントニウス病院のJurrien M ten Berg氏

 現在使われている7種類の血小板機能検査法のうち3種類で、測定された血小板活性とステント留置患者の予後に関連が認められた。大規模臨床試験POPularの結果で、米国心臓協会年次学術集会(AHA2009)で、オランダ・サンアントニウス病院のNicoline J Breet氏らが報告した。

 米国心臓学会(ACC)、AHA、心血管造影・インターベンション学会(SCAI)の共同ガイドラインでは、経皮的冠動脈インターベンションPCI)によるステント留置後の血栓性イベント予防のため、アスピリンとクロピドグレルの抗血小板薬併用療法が推奨されている。

 しかし40%程度の患者では、クロピドグレルに対する反応性が低いことが知られている。また、血小板活性が高い(HPR)患者では、抗血小板療法を実施していても血栓性イベントのリスクが高いことが、いくつかの臨床試験で示されている。こうしたハイリスク患者の同定にどのような血小板機能検査法が有用か、これまで直接比較されたことはなかった。

 本試験では、抗血小板薬の2剤併用療法後にステント留置が行われた1069例(平均年齢64歳、男性73.9%、薬剤溶出ステント使用率57.2%)の血小板活性を、5装置7種類の検査法で測定し、臨床アウトカムとの関係を評価した。

 1次エンドポイントは、PCI施行後1年における総死亡、心筋梗塞、緊急の血行再建術、脳卒中、ステント血栓症の複合エンドポイントとした。

 比較対象となった5装置7種類の検査法とその特徴は以下の通り。
・ Light transmittance aggregometry(LTA):血漿(platelet rich plasma)を用いて、5または20μmol/LのADPによる凝集誘発時のピークを測定。手技の熟練を要し、時間もかかる。
・ VarifyNow P2Y12 assay:全血の凝集能を測定する全自動のベットサイド検査。
・ Plateletworks:全血を用いてADPで凝集を誘発し、血小板数を測定する。半自動だが採血後10分以内の測定を要する。
・ IMPACT-R:全血を用いて、ずり応力誘発による血小板接着を、ADPあり/なしで測定。
・ PFA-100 system:ずり応力測定。全血を用いたベッドサイド検査。PFA-100 COL/ADP(コラーゲン/ADP)とINNOVANCE PFA P2Y*(クロピドグレルに特化)の2種のカートリッジがある。

 

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