日経メディカルのロゴ画像

乾癬の炎症が女性の高血圧と糖尿病の発症に関与
Inflammation in Psoriasis Is More than Skin Deep

2009/05/15

 乾癬による炎症が、女性の高血圧糖尿病のリスクを上昇させる可能性のあることが分かった。

 乾癬を有する女性は、乾癬のない女性と比べて糖尿病に1.63倍、高血圧には1.17倍なりやすいことを、米ボストン・Brigham and Women病院のAbrar A. Qureshi氏らがArchives of Dermatology誌4月号の糖尿病特集で報告した。

 同氏らが行ったNurses Health Study IIの解析は、乾癬にこのような全身的影響があることをプロスペクティブ研究で示した初めての証拠である。

 「乾癬が発症に先行するのか、またはその逆であるのかは常に疑問だった。今回の知見に基づき、医師が乾癬患者を診るときには、少なくとも併存する疾患を考慮する必要がある」とQureshi氏は語る。

 同誌の論説委員で米カリフォルニア州・Stiefel LaboratoriesのWilliam H. Eaglstein氏と、同誌編集委員で米ケンタッキー州・Louisville大学のJeffrey P. Callen氏は、乾癬を治療することが糖尿病のリスクに影響を及ぼすのか、またはその逆であるのかは明らかではないと指摘している。

 しかし両氏は、「乾癬患者との話し合いの中で、日常の食事と運動を通じて体重増加や高血圧の可能性に注意を促すべきである」ことを認めている。

 このような状態をつなぐ共通の糸は恐らく炎症であると、Qureshi氏は述べている。心血管疾患は炎症が関与すると考えられており、インスリン抵抗性は炎症に起因するといわれている。

 「過去に、乾癬は皮膚のみに影響を与える炎症プロセスと考えられていた。今回のような研究により、乾癬は皮膚のみにとどまらないことを示す証拠が増えた」とQureshi氏は語っている。

この記事を読んでいる人におすすめ