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Lancet誌から
橈骨動脈穿刺で血管合併症が半数以下に
ACS患者を対象に大腿動脈穿刺と比較、主要アウトカムには差なし

 急性冠症候群ACS)患者に対する冠動脈造影および経皮的冠動脈インターベーションPCI)時の穿刺を、橈骨動脈にする群と大腿動脈にする群に分けてアウトカムを比較したところ、死亡・心筋梗塞・脳卒中などの主要アウトカムに差は見られなかった。

 しかし、穿刺部の血管合併症は橈骨動脈群で有意に少なく、大腿動脈群の半数以下だった。この結果は4月4日、Lancet誌オンライン版に掲載された。

 冠動脈造影およびPCIの穿刺部位としては大腿動脈が一般的だったが、体表に近く圧迫止血が容易なことから、近年は橈骨動脈穿刺が増えてきている。

 いくつかの小規模な研究では、橈骨動脈穿刺では大腿動脈に比べて合併症および出血が少ないことが示唆されているが、大規模な研究はまだ実施されていなかった。

 そこで、カナダのマクマスター大学および Population Health Research Instituteが中心になり、フィンランド、インド、ポーランド、イスラエルなど32カ国158施設が参加して多施設ランダム化比較試験を行った。

 この試験はRIVAL(RadIal Vs femorAL access for coronary intervation)と名付けられ、先に実施された抗血小板薬に関する比較試験であるCURRENT-OASIS 7の被験者のうち適応のある3831例と、この試験のために新たに登録した3190例の合計7021例を対象とした。

 橈骨動脈穿刺群または大腿動脈穿刺群に1対1でランダムに割り付け、それぞれ3507例、3514例となった。

 主要アウトカムは術後30日間の死亡、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈バイパス術(CABG)に関連しない大出血の複合とした。2次アウトカムは、術後30日間の死亡、心筋梗塞、脳卒中、CABGに関連しない大出血のそれぞれに加え、穿刺部の血管合併症、穿刺部位の変更、PCIの成功、少量の出血とした。
 

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