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JAMA誌から
CABG後24h以内のCK-MB上昇は中長期死亡を予測
小幅な上昇でも長期予後は不良、7試験をメタ解析

2011/02/22
山川 里香=医学記者

 冠動脈バイパス術CABG)後24時間以内の心筋逸脱酵素クレアチンキナーゼMB型CK-MB)の上昇は、術後30日死亡の最も強力な独立予測因子であるばかりでなく、1年後の死亡リスクも予測することがメタ解析から判明した。この結果はJAMA誌2月9日号に掲載された。

 CABG後24時間以内の心筋逸脱酵素の上昇と予後が実際に関連するか、またわずかな上昇でも長期予後に影響があるかどうかは不明だった。

 そこで米国のマウント・サイナイ医科大学の研究者らは、CABG後のCK-MB上昇と早期・中期・長期死亡との関連性を定量化することや、閾値が存在するかどうかを判定することを目的として、ランダム化比較試験(RCT)またはレジストリーのデータを統合・解析した。入手可能な場合のみトロポニンIでも同様の解析を行った。

 データベースを検索し、CABG後のCK-MBデータと、中期・長期の死亡率を記載している試験316件を特定した。そのうち、他の問題を扱っている試験や短期アウトカムのみを記載している試験などを除外し、最終的に試験7件を採用した。被験者ごとにCK-MB比(CK-MB最大値と各試験の参加施設の正常上限値[ULN]との比)を算出した。

 Cox比例ハザードモデルを用いてCK-MB比と死亡率の長期的関係を調査し、ベースラインの共変量(試験、年齢、性別、体重、心筋梗塞[MI]の既往、腎機能障害、糖尿病、末梢血管疾患、高血圧、グラフト数、遮断時間、内胸動脈グラフト vs. 他の動脈グラフト)で調整した。

 トロポニンI値は、PRIMO I・II試験でのみ測定されていた。CK-MBと同じ解析法で、トロポニンI比による術後30日までの生存率と30~180日間の生存率を調査した。

 被験者は合計1万8908例(各試験の被験者の平均年齢は60~70歳の間だった)で、人種を報告していた試験5件では90%超が白人で、追跡期間は3カ月~5年の範囲だった。


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