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Arch Intern Med誌から
AF患者への2剤以上の抗血栓薬併用は有害
ワルファリン、アスピリン、クロピドグレルの3剤で出血リスクは3倍超に

 心房細動AF)患者を対象とした大規模観察研究で、抗凝固薬抗血小板薬を併用した場合の出血リスクを調べたところ、ワルファリンアスピリンクロピドグレルの3剤およびワルファリン・クロピドグレルの2剤併用による出血リスクは、ワルファリン単独と比べて3倍超に上った。この結果はArch Intern Med誌9月13日号に掲載された。

 AFによる塞栓症を予防するためには抗凝固薬が第1選択とされているが、虚血性心疾患などの血管疾患を合併する場合には抗血小板薬が処方され、抗凝固薬と抗血小板薬が併用されている症例は多い。そうしたケースでの安全性の評価についてはデータが少なく、研究が小規模であったり観察期間が短かったりして、明確なリスク評価ができていないのが現状だ。

 また、処方の決定は個々の医師の経験的判断に任されている面もある。そこで、今回の研究ではデンマークにおける全国民を対象とした患者レジストリーを利用して、AF患者における抗血栓薬の組み合わせごとの出血頻度を調べた。

 1997~2006年にAFで初回入院し、生存退院した11万8606例を母集団とした。平均観察期間は3.3年間(標準偏差[SD]: 2.6)。そのうち退院後にワルファリン、アスピリン、クロピドグレルのうち1剤以上を処方されたのは8万2854例(69.9%)だった。

 処方の内訳は、ワルファリン単独5万919例(コホート全体の42.9%)、アスピリン単独4万7541例(40.1%)、クロピドグレル単独3717例(3.1%)、クロピドグレル+アスピリン2859例(2.4%)、ワルファリン+アスピリン1万8345例(15.5%)、ワルファリン+クロピドグレル1430例(1.2%)、ワルファリン+アスピリン+クロピドグレル1261例(1.1%)だった(同一患者で処方を変更した症例はそれぞれの群に含めているので、総数は人数を上回っている)。

 1次エンドポイントは非致死的および致死的出血、2次エンドポイントは虚血性脳卒中とした。


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