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リスク・治療指標として再び注目される心不全の自覚症状、他覚所見

2012/11/19

 今回は心不全自覚症状他覚所見についてです。

 歴史的に心不全の自覚症状と身体所見を組み合わせたものにフラミンガム研究の心不全診断基準があります(N Engl J Med 1971;285:1441-1446)。表1のように自覚症状と他覚症状、身体所見を組み合わせて心不全の診断を行うことを提唱しています。診断に用いられるこれらの身体所見は、予後予測因子でもあります。例えば、the Acute and Chronic Therapeutic Impact of a Vasopressin Antagonist in Congestive Heart Failure (ACTIV in CHF) trialにおいて、呼吸困難、頸静脈怒張、末梢浮腫は60日における死亡率の予測因子であり(JAMA 2004;291:1963-1971)、The Studies of Left Ventricular Dysfunction (SOLVD)からは、頸静脈怒張とS3 gallopが予後と相関することが報告されています(N Engl J Med 2001;345:574-581、図1)。

著者プロフィール

佐藤幸人(兵庫県立尼崎病院循環器部長)さとうゆきひと氏。 1987年京大卒。同大循環器内科入局、94年に京大大学院修了。同科病棟医長を経て、2004年から兵庫県立尼崎病院循環器内科に勤務。 07年より同科部長。研究テーマは心不全のバイオマーカーなど。

連載の紹介

佐藤幸人の「現場に活かす臨床研究」
専門の心不全だけでなく、臨床全般に興味がある。過疎地の病院での臨床経験もある。そんな佐藤氏の持論は、「医療とは患者、家族、医師、パラメディカル、メディア、企業などが皆で構成する『社会システム』だ」。最新の論文や学会報告を解説しつつ、臨床現場でそれらをどう活かすかを考える。

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