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心不全にみられるカヘキシーの新しい概念が提唱

2012/05/14

 肥満は心不全発症の危険因子ですが、心不全発症後は逆に低体重が予後不良因子となることを、このブログでも述べてきました。カヘキシー(悪液質)はギリシャ語で「悪い-状態」を意味する言葉とされ、心不全のほかChronic obstructive pulmonary disease (COPD)や癌などでも認められます(J Cachexia Sarcopenia Muscle 2010;1:1-5)。最近、心不全にみられるカヘキシーの概念が欧米の学会で提唱されたので、まとめてみます。

 2008年のコンセンサスミーティングにおいて、心不全にみられるカヘキシーは炎症の亢進、蛋白異化の亢進、脂肪融解、インスリン抵抗性、食欲低下、吸収不良など多くの因子を包括した概念として提唱されました(Clin Nutri 2008;27:793-799、図1)。

著者プロフィール

佐藤幸人(兵庫県立尼崎病院循環器部長)さとうゆきひと氏。 1987年京大卒。同大循環器内科入局、94年に京大大学院修了。同科病棟医長を経て、2004年から兵庫県立尼崎病院循環器内科に勤務。 07年より同科部長。研究テーマは心不全のバイオマーカーなど。

連載の紹介

佐藤幸人の「現場に活かす臨床研究」
専門の心不全だけでなく、臨床全般に興味がある。過疎地の病院での臨床経験もある。そんな佐藤氏の持論は、「医療とは患者、家族、医師、パラメディカル、メディア、企業などが皆で構成する『社会システム』だ」。最新の論文や学会報告を解説しつつ、臨床現場でそれらをどう活かすかを考える。

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