
北 和也氏
Kazuya Kita
市立奈良病院感染制御内科●2006年大阪医科大学卒。民営化直後の阪南市民病院(大阪府阪南市)に2011年4月に移り、体制の立て直しに尽力。2014年から現職。
内科医一斉退職で一時は常勤医師が3人になるなど、長年経営が危ぶまれていた阪南市立病院。2011年、大阪初の公設民営病院となる社会医療法人生長会阪南市民病院として起死回生を図ることとなった。再始動後も、日々の診療のみならず、いかに病院を活性化するかが院内職員たちにとって常に課題となっていたという。北氏もそのスタッフの1人だった。しかし、職員たちの思いとは裏腹に、急速な体制の変化や人手不足などが原因となり、疲弊した看護師らが次々に辞めるなど事態は思うように好転しなかった。
「どうにかしたい!」という一心で様々な勉強会に足を運び、多くの人からアドバイスを得ていた北氏。そんなとき、徳田安春氏(現・JCHO[地域医療機能推進機構])に出会い、「教育とパッション(情熱)のあるところに人は集まる」という助言を受ける。その言葉に心を打たれた北氏は、「阪南市民病院に必要なのはこれだ!」と直感。勉強会を開催することで病院に教育とパッションをもたらそうと考えた。