Cadetto.jpのロゴ画像

せのびぃ、「コメディカルのここがすごい!」と思う(その6)家族編
せのびぃ、「最強のコメディカル」をリスペクトする

2014/09/03

 前回予告した“最強”のコメディカルとは…家族です! シリーズの最後は、家族のサポート、家族へのサポートについてお話しします。

家族がサポーティブだと治療経過が良い!
 精神疾患の告知というのは、患者本人のみならず、医療従事者にとってもストレスが大きいものです。そして、家族にも想像以上にストレスがかかるものです。

 家族によっては、「私のせいで病気になったのではないか」とふさぎこむような方もいらっしゃるし、「親戚には絶対に言わないでください」と希望される方もいます。これらは当然の反応なので、私たちも疾患についての情報を時間をかけてゆっくりゆっくりご説明していきます。すると、最初に極端な認識を持っていた人でも、認識を改めてくださることが多いです。

 さて、治療に社会資源を導入する場合、国や自治体からも金銭面で多くのサポートが受けられます。ここで、手続きを実際に進めるのは基本的に家族になります。自立までの道程を支えてくれるのも、多くの場合は家族の存在がとても大きいです。

 そもそも、精神疾患の治療ゴールは社会復帰であり、治療目標が数値で示されるわけではありません。ですから、精神科に従事するスタッフは当事者とその家族の希望を大切にします。

 私たち医療者は、診療の場面でしか本人と接点を持たないのが普通ですが、家族は一生付き合っていくわけですから、最大限のリスペクトが重要だと思います。家族がサポーティブだと、治療方針が立ちやすいし、経過も良いという感覚があります。

家族の悩みに答えるのも重要な医者の役目
 誰でもインターネットを使える昨今、「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などの匿名の質問サイトにもかなり充実した情報が掲載されていて、せのびぃ自身も参考にすることはあります。しかし、往々にして間違った情報や、ある側面のみが誇大的に書かれていることも散見されます。

 これらの情報をうまく利用するためには、適切な医学用語に変換したり情報の取捨選択をする必要があります。となると、情報源が信頼できるサイトや、読みやすい書籍を紹介していくのも医療者の役目なのではないかと感じています。

 例えば、統合失調症に関しては、さまざまな立場から体験を公表するサイトができて、コンテンツが増えています。双極性障害に関しては、国内第一人者の医師が個人サイトを公開しています。

 他にも、
◎本田秀夫著『自閉症スペクトラム―10人に1人が抱える「生きづらさ」の正体―』(ソフトバンククリエイティブ、2013年)
◎福智寿彦著『家族が統合失調症と診断されたら読む本』(幻冬舎、2014年)
など、比較的新しくて読みやすいと思う書籍もあります。

 もちろん、全ての主張に100%同意するわけではありませんが、分かりやすくて参考になるという点でオススメです。まずご自身で読んでみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール

毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介

日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。

この連載のバックナンバー

この記事を読んでいる人におすすめ