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せのびぃ、「コメディカルのここがすごい!」と思う(その2)PSW・病棟クラーク編
指導医より厳しい病棟クラーク

2014/08/06

 前回の看護師編」では、どの科でもお世話になっていると思われる看護師にフォーカスを当てました。今回は、精神科特有の職種が登場です!PSWとはPsychiatric Social Workerの略で、精神保健福祉士のことです。

PSWの持ち患者は医者の3倍!?
 当院は潤沢な医師(精神科スタッフ)と、毎月ローテートしてくれる初期研修医のおかげで、医師1人当たりの持ち患者はせいぜい5人弱。チーム制を敷いているので、1チーム10~15人です。一方PSWはたった2人で、かつ病棟の入院スケジュールなどのベッドコントロールを実質的にしているのもPSWです。

 初期研修で精神科以外をローテートした時は、差額やその他の希望を聞いて、入院患者を大部屋や個室に割り振っていたように思います。しかし精神科では、どの部屋で治療するかというのも超重要な臨床判断です。保護室、個室、大部屋といった部屋の種類や、ナースステーションに近いか遠いか、閉鎖病棟か開放病棟かなど、その患者さんのことを考えつつ、病棟全体のことも考えて部屋決めを行わなくてはなりません。

 ですから、結局病棟にいる患者さんのほとんどを把握することが求められます。しかもプロフェッショナルとしては患者の家族背景がすぐに思い出せなくてはいけないわけです。いろいろなチームの都合を把握しながら、社会関係が重要となる面接には可能な限り同席してくれます。正直言って、せのびぃにはこんなにうまくタイム・マネジメントする自信がありません…。

 そもそも、日本におけるPSWの歴史はあまり長くないのですが、当院では伝統的に(?)メーターが振りきれるほど能力が高いPSWがそろっていて、本当に頭が上がりません。

病棟クラークが法律関係の最後の砦?
 次は病棟クラークについてです。これまで、病棟クラークに対するせのびぃの認識は「事務員さん」だったのですが、大学に戻ってきてから全く印象が変わってしまいました。

 というのは、指導医の誰よりも法律関係に詳しく、指導医チェックをくぐり抜けた文章にすら、たくさんの訂正をしてくれるからです。

 「せのびぃ先生、この前も言ったでしょ!この書類は、△△って書かないと通らないの!」というような叱責をよく浴びています。それでも、入りたての頃は、1日に何回も浴びていた罵声が、最近は1週間に2~3回程度になったと思ってニヤニヤしています。しかしいまだに「も~、何回言っても成長しないんだから!」と怒られていると、周りの看護師さんから憐れみの流し目を向けられています…。

 精神科で働いてみると、今までは個人名で把握していなかった少し離れたコメディカルのことまで、性格を含めてどういう特徴があるのかを考えるようになりました。

 最近は、病棟を掃除してくれる「掃除のおばちゃん」も、顔なじみになってきたので名前を覚えたいと思っています。ただ名札をつけていなくてさすがに聞くのはためらわれる、というのが目下の悩みです…。

著者プロフィール

毎日せのびぃ●市中病院での初期研修後、出身大学病院を経て、再度初期研修病院に戻った精神科医の卵。外見や語り口は穏やかで気さくな好青年。だが、胸の内には数々の野望が渦巻いている。今はそれらを封印し、高みを目指して修行に励む日々。

連載の紹介

日々是たぶん好日ナリ
毎日せのびぃ”が臨床の狭間で繰り出すつぶやきログ。生活の大部分を占める医療ネタのほか、将来のこと、趣味のこと、世間話など、フリーハンドで書いていきます。

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