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新築移転を機に医薬分業に背を向けた二つの民間大病院
院内処方に戻してみたら…

2013/07/13

 院外処方を完全にやめて院内処方に戻したり、院内処方との選択制を導入する動きが広がりつつあります。最近も二つの民間大病院が、新築移転を機に院内処方への変更に踏み切りました。国が推し進めている医薬分業に反旗を翻し、院内での薬の調製を選んだのはなぜなのでしょうか。

 医療・介護の経営専門誌『日経ヘルスケア』7月号では、「医薬分業に背を向ける病院の成算」と題したリポート記事を掲載しました。今回はその内容を、かいつまんでご紹介したいと思います。

分業推進派が“転向”した理由
 東日本大震災で大きな被害を受け、今年1月に新築移転した福島県郡山市の公益財団法人星総合病院(一般430床)。その門前には大手チェーンが薬局を構えてはいますが、小児科の外来患者が、それらの薬局に立ち寄ることはあまりありません。同院は、小児科の投薬について、院外処方か院内処方かを患者が選択できるようにしているからです。理事長の星北斗氏は、「3年後には、全診療科で院内処方を選択可能にするつもり」と話します。

 移転前の星総合病院は全面的な院外処方。それが、院内処方に戻そうとしているのには幾つか理由があります。一つは、分業先進国といわれる米国の病院を視察した際、院内に薬局があり、患者は院内処方か院外処方かを選択できるのを知ったこと。

 また、近隣の町立病院の経営を引き受けた際、2次救急の当番日に近くの薬局が店を開けてくれないなどの問題に直面した経験も一つのきっかけです。夜間に遠くの薬局に行かされた患者から、「町立病院なのになぜ患者に面倒をかけるのか」と、クレームが寄せられました。加えて、患者に対する薬局薬剤師の指導の質に対する疑問もあったそうです。

連載の紹介

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医療と介護の経営専門誌「日経ヘルスケア」は、行政動向に関する深い分析と徹底した現場取材を通じ、厳しい環境下で勝ち抜くためのマネジメント情報を提供しています。創刊は1989年。専門記者の手による記事は、開業医や病院長の先生方など2万人近い読者に支持していただいています。このブログでは、話題の経営トピックスを盛り込んだ最新号の内容を、ちょっとだけですがご紹介します。

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