果たして、治療効果や副作用は「予測」できないのだろうか?と、私は疑問に思いながら研究を続けてきました。
ある診断が下された患者さんたちに、同じ種類の同じ量の薬を処方したとき、全員に有効で、誰も副作用がない、このような理想的な薬があれば、医療は簡単です。しかし現実には、こんな理想的な薬は存在しません。
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著者プロフィール
中村祐輔(東大医科学研究所教授)なかむら ゆうすけ氏 阪大医学部を卒業し、大阪府立病院、市立堺病院などで外科医として勤務。臨床の現場で生まれた「なぜ正常細胞が癌化するのか?」という疑問を解くべく渡米、染色体地図作りに貢献。91年に大腸癌の癌抑制遺伝子を発見。95年より現職。

連載の紹介
中村祐輔の「Let's 個の医療」
患者の直面する問題を解くことこそ医学研究”をモットーとする中村氏が、急速に進展するオーダーメイド医療、世界に取り残されつつある日本の実情などを、気の向くままに紹介していくブログです。遺伝子診断をはじめ、臨床現場に普及し始めた「個の医療」の今をお届けします。
この連載のバックナンバー
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2007/03/29
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2007/03/20
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2007/03/13
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2007/03/06
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2007/02/21