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なぜ最近の父親はわが娘を医者にしたがるのか?

2014/01/20

 女子の医学部受験生が増えています。それも必ずしも医者のお嬢さんだけではなく、一般家庭の娘さんも、国公立のみならず、私立医学部を目指すことが、最近特に増えています。親御さんも、わが娘が医学部を目指す以上、2浪、3浪くらいまでなら、まあ仕方がないか、という考えです。

 うちの塾で学ぶ医学部志望の女子受験生は、特にお父さんの応援が目立ちます。娘を持たない私からすれば、そうした父親の気持ちは、最初は必ずしも理解しやすくはなかったです。でもいろいろと話を聞くにつれ、よく分かる気がしてきました。それは、親にとって、息子より娘の方が、社会の変化に敏感にならざるを得ない、というのと、父親が息子に対する感覚と娘に対する感覚には歴然とした違いがある、というものです。

 あるお父さんは、「皇室のあり方を見れば、日本社会における女性の立ち位置が見えてきます」と前置きしたうえで、「美智子皇后は聖心女子大の英文科。つまり、“知性と教養を身に付けた令嬢”であることが日本女性の最高の鏡であった時代のお方。雅子妃は東大・ハーバード卒でバリバリの外務官僚キャリア出身。つまり“働く女性”こそが最高の鏡という時代の申し子。ですから、わが子が医者になりたいと言った時は、ものすごくうれしく、親としては何としても応援しなきゃ、と思いました」と言われました。

 またあるお父さんは、「娘が生まれた時、父親の本能から、この子は誰にも手渡したくない、と瞬間思いましたが、それが今でもどこかで尾を引いています」と言われた後、「世の中に“結婚適齢期”なる概念が薄れてきたことも相まって、本当に娘を手放さなくていいんだ、と考えることができるようになりました。もちろん、孫の顔は見たい、だけど、男に依存して生きなくても、仮に離婚しても、今の日本の民法では、親権は母親、しかも経済力がある母親なら、裁判沙汰になってもたいていは母親に親権が渡る、不謹慎な言い方だけど、医者になって、一度でも結婚して、孫さえ作ってくれたら、離婚したって構わない、という考えになったんです」と滔々と語られました。

 一般に、大学受験期においては、女子の方が男子より勤勉です。特に暗記科目やコツコツ積み上げる科目は、断然女子の方が得意です。その分、数学とか、物理とかいう科目では女子が男子に比べて劣る部分が多いのは、昔も今も変わらない傾向です。

著者プロフィール

松原好之(「進学塾ビッグバン」主宰)●まつばらよしゆき。近著に「”逆算式勉強法”なら偏差値40でも医学部に入れます」(講談社)、「9割とれるセンター試験の”逆算式勉強法”」(KADOKAWA中経出版)がある。

連載の紹介

松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」
すばる文学賞受賞作家、大手予備校のカリスマ英語教師、そして医系予備校「進学塾ビッグバン」の主宰者である松原好之氏が、医学部受験の最新ノウハウや、中高生・予備校生の子どもとの付き合い方などを指南します。
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(松原好之著、日経メディカル開発、1800円+税)

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