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標準治療が効かない片頭痛にステロイド静注で再発減少

2008/06/30

 片頭痛の治療に変化をもたらしそうな報告。

Parenteral dexamethasone for acute severe migraine headache: meta-analysis of randomised controlled trials for preventing recurrence
BMJ 2008;336:1359-1361

【目的】急性重症片頭痛の疼痛軽減および再発予防に対する、コルチコステロイド静注の有効性の検討

【デザイン】メタアナリシス

【データソース】電子データベース(Cochrane Central Register of Controlled Trials、Medline、Embase、LILACS、CINAHL)、 conference proceedings、臨床ガイドライン

【選択クライテリア】 成人の急性片頭痛について、コルチコステロイド(単独または標準治療がうまく行かなかった場合の投与)とプラセボまたは標準治療を比較したランダム化対照比較試験

【レビュー方法】2人のレビュアーが独自に、relevance、inclusion、study qualityを評価。加重平均差異と相対リスクを算出した。

【結果】666の候補から、inclusion criteriaに一致する7研究を対象にした。標準治療不成功後に続き、デキサメタゾン静注単回投与とプラセボで、疼痛改善と72時間以内の頭痛再発を比較。

デキサメタゾンとプラセボの疼痛軽減効果は同様(加重平均差 0.37、95%信頼区間 -0.20 - 0.94)。

デキサメタゾンは、再発率減少という面では、プラセボより効果的(相対リスク 0.74、95%信頼区間0.60 - 0.90)。

副作用のプロフィールについては、デキサメタゾンとプラセボ群で類似していた。

【結論】片頭痛標準治療がうまくいかない場合に、デキサメタゾン静注は26%ほど、72時間以内の頭痛再発を減少させる(number needed to treat=9)

著者プロフィール

牧瀬洋一(牧瀬内科クリニック院長)●まきせ よういち氏。1984年鹿児島大卒後、同大第一内科入局。大隅鹿屋病院などを経て、95年牧瀬内科クリニック(鹿児島県大崎町)開業。98年に有床診化(19床)。

連載の紹介

牧瀬洋一の「内科開業医のお勉強日記」
内科開業医として、呼吸器を中心に地域の患者を幅広く診察している牧瀬氏。JAMA、Lancet、NEJM、BMJをはじめ、主要論文誌をインターネットで読むのが日課。興味を引かれた論文を、牧瀬氏が紹介します。

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