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深刻化する難民問題は留学にも影響

2016/03/07
金子英弘

 日本でも大きく報じられていると思いますが、ヨーロッパでは現在、シリアからの大量の難民流入が重大な社会問題となっています。ドイツではメルケル首相が難民の受け入れに積極的ですが、国内での評判は芳しくなく、10年続いたメルケル政権の今後にも影響しかねない情勢です。

 難民の方々も、ドイツに到着すれば安心というわけではなく、まずは住居や食べ物などの最低限の保護を受けるためにも、難民申請登録を完了しなければなりません。正式な滞在許可が下りるまでには、さらに長い期間が必要です。

 ドイツでは現在、1カ月に10万~20万人の難民が押し寄せています。この人数は2014年の1年分、5年前ならば数年分に相当します。難民申請の登録、登録完了者への住居や食べ物、生活保護の手配、滞在許可審査は、すべて州に委ねられていますが、難民申請登録の待機者が日に日に増えつつあり、担当する各州の担当機関は悲鳴を上げています。

著者プロフィール

金子 英弘

循環器内科医(ブランデンブルグ心臓病センター・ブランデンブルク医科大学)

東京都出身。2004年慶應義塾大学卒。同大医学研究科にて基礎研究に従事後、心臓血管研究所付属病院で循環器臨床(主に心臓カテーテル治療)、臨床研究に携わる。14年4月より日本学術振興会海外特別研究員として、ドイツのブランデンブルグ心臓病センターに留学。ドイツ医師資格を取得し、TAVI、MitraClip、左心耳閉鎖などstructural heart disease interventionの手技・臨床研究を行っている。16年4月からは常勤スタッフとして勤務。専門分野は、心臓カテーテル治療、虚血性心疾患、心不全、心臓弁膜症。医師資格(日本・ドイツ)、医学博士、循環器内科専門医。趣味は読書(歴史小説)、スポーツ観戦(野球、サッカー)。

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