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ロコモティブシンドローム特集2018

【診療アップデート】ロコモの関連疾患
小児の骨発育とその異常

2018/12/28
大阪大学大学院医学系研究科小児科学講座教授 大薗 恵一

 小児期の骨は成長することから、小児の骨疾患の診断・治療を行う際には、成人とは異なる小児の特性を念頭に置く必要がある。また近年、先進国においてビタミンD欠乏性くる病の増加が指摘されている。将来の骨粗鬆症予防のため、健全な骨発育を促す必要がある。

はじめに
 小児期の骨は、長軸方向にも(伸びる)、単軸方向にも(太くなる)成長するという特徴を持つ。長軸方向の成長は内軟骨性骨化を経て成長軟骨組織が骨に置き換わることにより、単軸方向の成長は骨の外側面における骨膜性の骨形成と、骨髄側における骨吸収により行われる。健全な骨の獲得には骨の増大に加え、骨の硬化(骨密度増加)が必要である。骨量は、遺伝的および栄養・運動などの環境的要因によって規定される(図1)1,2)

図1●骨量の調節機構:成長期
 骨形成を担う細胞が骨芽細胞であり、骨吸収を担当する多核巨細胞が破骨細胞である。骨は常に骨形成と骨吸収が行われる動的平衡状態にあり、小児期は骨形成が骨吸収を上回るので骨量が増えていく。骨内に埋め込まれ、最も数の多い骨細胞は、重力を感知し骨形成と骨吸収のバランスを調整している。骨量は図下部の矢印に示すように、栄養、運動、遺伝、喫煙などの環境的要因の影響を受ける。

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