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パンデミックに挑む

急性弛緩性麻痺が108例に、15年多発時に迫る
1歳が20例で最多、エンテロウイルスD68型が原因は1例のみ

 11月に入ってからも、急性弛緩性麻痺(acute flaccid paralysis:AFP)を呈する症例の増加が続いている。国立感染研究所が集約している感染症発生動向調査(週報)の速報値によると、第45週(11月5~11日)までの累計で108例と、2015年の多発時の115例に迫っている。

 急性弛緩性麻痺の報告例は、特定の病原体による特定の疾患を指すのではなく、様々な原因で起こる弛緩性麻痺を呈する疾患を含む。ウイルスなどの感染により四肢に弛緩性の運動麻痺症状を呈した症例で、ポリオに由来する麻痺を除外したものとされている。届出の対象は(1)15歳未満、(2)急性の弛緩性の運動麻痺症状を伴って死亡した者、または当該症状が24時間以上消失しなかった者、(3)明らかに感染性でない血管障害、腫瘍、外傷、代謝障害などでないこと、及び痙性麻痺でないこと――の3つを全て満たす症例。5類感染症に指定され、今年5月から全数報告の対象となった。

 これまでの報告を診断日ベースで見ると、5月以降は7例、4例、7例と推移。8月は14例、9月も17例と増加傾向を示し、10月に入って40例と急増した。11月も11日までに、既に19例が報告されている(図1)。

図1 急性弛緩性麻痺の報告例の推移(国立感染研究所のデータを基に作成。図2、3も)

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