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パンデミックに挑む

W杯を機に医学界が想定すべきこと
マスギャザリングと麻疹の危険な関係

2018/06/07
勝田吉彰(関西福祉大学)

 2018年もなかばとなる6月は、国際的な一大イベントが開催される。サッカーのワールドカップW杯)だ。ここでは、我々医学界の人間が留意しておくべきことを考えてみたい。

 同じ時期に同じ場所に、大勢の人々が集まる様子をマスギャザリングと呼ぶ。開催が迫るW杯では、動員数は前回実績で314万人1)となっている。このマスギャザリングに伴う健康問題が留意すべき点だ。なぜか。

 開催場所はロシア。世界中の感染症に関するニュースを発信しているOutbreak News Todayは、5月30日付で「2018 FIFA World Cup in Russia: Make sure your vaccines are up to date」と題する記事を掲載し、MMRワクチンの写真を前面に出して注意を呼び掛けている2)。これは、欧州では2018年に入り、最初の3カ月だけで18000例の麻疹感染者が報告されているからにほかならない。特にフランス、セルビア、ギリシャ、ウクライナで感染者が多くなっている。前2者は出場国でもあるから、大挙してサポーターも駆けつける。

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