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パンデミックに挑む

感染研が「2016年麻しん患者情報」を公表
【解説】麻疹患者115例の背景に見えてくるもの

 8月から9月にかけて、関西国際空港や兵庫県の保育園で麻疹集団感染が発生。報告数は8月以降、98例と急増し、9月11日までの合計で115例となった。その患者背景を見ると、20歳代から30歳代前半が過半数を占めており、麻疹ワクチン接種歴「不明」「なし」が合わせて64%と高率であることも明らかになった。

 国立感染症研究所感染症疫学センターは9月20日、14日時点で集計した「2016年麻しん患者情報」を公表した。それを見ると、今年確認された患者は9月11日までに115人に上った。診断週別に見ると、8月に入ってから急増、9月までに98人が報告されている(図1)。関西国際空港で従業員33人、兵庫県尼崎市の保育園で15人と、集団感染が発生したことが背景にある(尼崎市では21日までに、3人が麻疹でなかったとし、報告が取り下げられている)。

 全体としては35週(~9月4日)が37人とピークになっている。ただ、このまま減少していくと考えるのは早計だろう。発生した都道府県別に見ていくと、千葉県では散発的ながら、毎週のように患者が発生している。加えて、奈良県のように、患者との接触歴のある人に新たな患者が確認されるケース(関連記事)も皆無ではない。

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