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パンデミックに挑む

ジカウイルス感染症、性行為感染の予防にコンドーム使用を推奨
国立感染症研究所がリスクアセスメントを更新

 国立感染症研究所は2月16日、ジカウイルス感染症ジカ熱)のリスクアセスメントを更新した。性行為による感染例が報告されていることを踏まえ、「流行地から帰国した男性で妊娠中のパートナーがいる場合は、パートナーの妊娠期間中は、自らの症状の有無に関わらず、性行為を行う場合はコンドームを使用することが推奨される」とした。

 今回の更新ではまず、ジカウイルス感染症が感染症法上の4類感染症に指定され、ジカウイルス病と先天性ジカウイルス感染症に病型分類されたことから、「疾患名を感染症法上の届出疾患名(ジカウイルス病と先天性ジカウイルス感染症)に統一」している。

 その上で、疫学的所見ではギラン・バレー症候群に新たな知見を追加した。具体的には、「2016年以降にはコロンビア、スリナム、ベネズエラからも同様の報告(ギラン・バレー症候群の症例数の増加)を認め」、また「マルティニーク、グアドループからはギラン・バレー症候群を含む神経症状を合併したジカウイルス病の症例が報告され」、「フランスとニュージーランドは同様に神経症状を合併した輸入症例を報告している」と追記した。

 また「ブラジルでは、ジカウイルスとの関連が疑われる小頭症児において眼所見の異常が報告されている」ことも指摘している。

 感染経路では、性行為による感染例が報告されていることを取り上げたが、「性行為による感染がどの程度の頻度で発生し、精液中にどの程度の期間残存するかについては、明らかな知見は得られていない」と評価した。

 その上で、WHOおよび諸外国の対応を踏まえ、「性行為感染の予防については、特に、流行地から帰国した男性で妊娠中のパートナーがいる場合は、パートナーの妊娠期間中は、症状の有無に関わらず、性行為を行う場合はコンドームを使用することが推奨される」と結論付けている。

 なお、性交渉による感染リスクに関する参考情報として、イギリス公衆衛生庁と米CDCの対応にも触れている。

 それによると、イギリス公衆衛生庁は、「妊娠中あるいは妊娠の可能性のある女性のパートナーがいる男性は、ジカウイルス病の症状がない場合でも流行地から帰国後28日間のコンドームの使用」を勧めている。また、ジカウイルス病に合致する臨床症状を認めたか、ジカウイルス病と確定診断した場合は、「6カ月間のコンドームの使用」を推奨している。

 一方米国CDCは、流行地の滞在中、もしくは滞在歴のある男性について、「パートナーが妊娠している場合は、性交渉を控えるかコンドームを使用する」ことを勧めている。

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