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脂質異常症
監修・荒井秀典(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 病院長)

2018/06/30

アブストラクト

  • 「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」の動脈硬化性疾患予防のためのスクリーニングにおける脂質異常症診断基準では、LDLコレステロール(LDL-C):140mg/dL以上を高LDL-C血症、HDLコレステロール(HDL-C):40mg/dL未満を低HDL-C血症、トリグリセライド(TG):150mg/dL以上を高TG血症、non-HDLコレステロール(non-HDL-C):170mg/dL以上を高non-HDL-C血症と定めている。
  • 脂質異常症治療のおもな目的は動脈硬化性疾患の予防である。
  • 脂質異常症治療の基本は、食事、運動、禁煙などの生活習慣の改善である。
  • 生活習慣の改善で脂質値が適正化しない場合は、生活習慣の改善を継続しながら薬物療法が必要になる。

疾患概念

 脂質異常症とは、血清脂質が異常値を示す疾患である。血清脂質には、トリグリセライド(TG)、HDLコレステロール(HDL-C)、LDLコレステロール(LDL-C)などがある。脂質異常症は、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患、アテローム血栓性脳梗塞などの脳血管障害、末梢動脈疾患(PAD)などの粥状動脈硬化を基盤として発症する動脈硬化性疾患の主要リスクである。

 わが国における脂質異常症の診断基準は主として動脈硬化性疾患の予防のために設定され、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」におけるスクリーニングのための診断基準値はLDL-Cが140mg/dL以上、TGが150mg/dL以上、HDL-Cが40mg/dL未満、non-HDLコレステロール(non-HDL-C)が170mg/dL以上となっている(表1)。

表1●脂質異常症診断基準(空腹時採血*)(日本動脈硬化学会,動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版)

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