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不眠症
監修・内山真(日本大学医学部精神医学系主任教授)

2015/02/06

アブストラクト

  • 不眠症は睡眠障害の1つ。眠るのに適した環境で眠ろうとして寝床に入っても寝つきが悪かったり夜中に何度も目覚めたり、朝早く目が覚めてしまったりと睡眠困難で、昼間に疲労、倦怠感などの障害が出る病態をいう。米国精神医学会(APA)の精神疾患の分類と診断の手引き『DSM-5』(2013年発行)では、夜間の睡眠困難は「sleep disturbance」、日中のQOL低下を伴う場合にinsomnia disorderと呼んで区別している。
  • 睡眠困難だけでは、不眠症とは診断しない。種々の原因で寝床で過ごす時間を確保できないものは睡眠不足と呼ぶ。
  • 不眠症の原因は、ストレスのほか、身体疾患による痒みや痛み、不適切な行動・習慣、服用中の薬物の影響などさまざま。
  • 診断では、明確なストレス要因、睡眠を妨げる身体疾患、生活習慣、服用中の薬剤などの有無を順に確認していく。重要な鑑別疾患には、睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群、睡眠時周期性四肢運動障害、概日リズム睡眠障害などがある。
  • 治療は、「睡眠衛生指導」「適切な薬物療法」「認知行動療法」を単独、あるいは組み合わせて行う。治療薬としては、ベンゾジアゼピン系睡眠薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬、メラトニン受容体作動系睡眠薬がおもに使われる。覚醒状態の維持に関連するホルモン「オレキシン」の受容体拮抗薬も最近、日本で承認された。

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