アブストラクト
- アトピー性皮膚炎は慢性に経過し、特徴的な皮疹と痒みを伴う湿疹性の疾患である。アトピー素因にさまざまな環境要因が加わってアトピー性皮膚炎を発症すると考えられている。
- 治療の基本は(1)原因・悪化因子の検索と対策、(2)スキンケア、(3)薬物療法の3つである。
- 皮膚の炎症にはステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を用い、掻痒には抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服を併用する。
- 原因・悪化因子(対人関係、受験、仕事上のストレス、体調不良、発汗、ペットなど)を特定し除去するためには、医師と患者・家族との良好な関係構築が大切である。