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インフルエンザ診療
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新たに1歳児、4歳児、40歳代の死亡例
インフルエンザ脳症、患者が200人超、死亡は12人

 今シーズンのインフルエンザ脳症の患者が200人を超え、昨シーズンの101人から倍増した。国立感染症研究所が4月15日に公表した感染症週報(2016年第13週)によると、新たに11人の患者が報告され、今シーズン累計で202人となった。報告時の死亡例は3人増え、計12人となった。死亡報告の割合は5.9%で、2009/10から14/15シーズンの6.8%よりは低くなっている。

 感染症週報によると、4月3日までの1週間に報告のあった急性脳炎(5類全数報告)は11例で、うちインフルエンザ脳症は3例だった。4歳児の死亡例が1例あった。

 また、2016年第12週までに診断されたものの報告が遅れていた症例の中に、急性脳炎は15例あった。このうちインフルエンザ脳症は8例で、1歳児と40歳代の死亡例がそれぞれ1例ずつあった。

 結局、第13週に報告されたインフルエンザ脳症は11例で、死亡は3例(1歳児、4歳児、40歳代)だった。死亡例のうち、1歳児と40歳代はインフルエンザA型で、4歳児はB型だった。これまでの死亡12例のうちA型は8例、B型は4例で、B型の死亡例は10週以降に発生している。

死亡の割合は5.9%
 国立感染症研究所によると、新型インフルエンザ(A/H1N1pdm2009)が発生した2009/10シーズンに319例のインフルエンザ脳症が報告されている。以降は、80例、88例、64例、96例と推移し、昨シーズンは101例が報告されている(図1、IASR 2015;36:212-3.)。この間の死亡報告例は6.8%だった(表1)。

 感染研は報告書の中で、「インフルエンザ脳症は小児での報告例が多いが、20歳以上の成人例の報告も各シーズンで変動はあるものの、10~35%で認められることにも注意が必要」と指摘している。今シーズンも20歳未満が85%と多くなっている一方、20歳以上も15%近くに達している。

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