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Anti Thrombotic Therapy.2016

【TCT2012 リポート】
シロスタゾールが大腿膝窩動脈病変に対する血管内治療後の再狭窄を有意に抑制、STOP-IC試験の結果を発表

2012/11/05

 大腿膝窩動脈病変に対する血管内治療後のシロスタゾールによる再狭窄抑制効果を検討した多施設臨床試験Sufficient Treatment Of Peripheral Intervention by CilostazolSTOP-IC)の結果が、2012年10月22~26日、米フロリダ州マイアミで開催されたTranscatheter Cardiovascular Therapeutics(TCT2012)で社会保険小倉記念病院循環器内科部長・横井宏佳氏により報告され、シロスタゾール投与群は非投与群に比べ有意に再狭窄を抑制したことが明らかとなった。

 大腿膝窩動脈の末梢動脈疾患(PAD)に対する血管内治療は、処置成功率は高いものの、長期成績で再狭窄率が高いことが課題となっており、PADの国際的な診療ガイドライン、TASC IIでも指摘されている。そのような中、近年、シロスタゾール投与による再狭窄抑制が注目され、これまでに関西労災病院循環器内科・飯田修氏らの研究(Iida O et al. J Vasc Surge. 2008; 48: 144-9)や社会保険小倉記念病院循環器内科・曽我芳光氏らの研究(Soga Y et al. J Am Coll Cardiol. 2009; 53: 48-53)が報告されている。これらの成果を踏まえて、STOP-ICが本邦で実施された。

 STOP-ICには関西労災病院、小倉記念病院、仙台厚生病院、岸和田徳洲会病院など、全国の心血管センター17施設が参加した。対象者は2009年1月~2011年6月に登録され、試験は前向き・多施設・オープンラベルで実施された。患者の選択基準は、狭窄率50%以上の大腿膝窩動脈新規病変を有するRutherford分類2~4度の症候性下肢虚血がある患者とした。生命予後が2年未満と判断される場合や急性病変は除外した。

 対象者はシロスタゾール群(C群)と非シロスタゾール群(NC群)にランダムに分けられ、C群にはアスピリン100mg/日+チクロピジン200mg/日+シロスタゾール200mg/日、NC群にはアスピリン100mg/日+チクロピジン200mg/日が、血管内治療の3~7日前から投与開始された。チクロピジンの投与は、両群とも血管内治療施行後4週間までとし、その時点から1年後までC群にはアスピリン100mg/日+シロスタゾール200mg/日、NC群にはアスピリン100mg/日が継続投与された。再狭窄の評価は3カ月、6カ月、12カ月のDuplex超音波検査と12カ月の血管造影検査によって行った(図1)。

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