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Anti Thrombotic Therapy.2016

【末梢動脈疾患 エキスパートインタビュー】
TASC IIのA型病変は血管内治療、他は薬物療法を重視
宮崎市郡医師会病院 循環器科科長 柴田剛徳氏

2009/07/24

宮崎市郡医師会病院循環器科科長の柴田剛徳氏

 近年、高齢化や食生活の欧米化を背景に、わが国における動脈硬化性疾患は急増しており、特に末梢動脈疾患PAD)の増加が臨床現場で注目されてきている。そこで、宮崎市郡医師会病院循環器科科長の柴田剛徳氏(写真)に、PAD患者の動向、診断や薬物療法、血管内治療の実際についてうかがった(日経メディカル別冊)。

―― こちらの病院では、心臓の治療が大変充実していますね。

柴田 宮崎市郡医師会病院では、心臓疾患の患者さんを大変多く診ていますので、病院全体の病床数248床のうち、循環器病棟に72床(集中治療室を含む)を割り当てており、それでも足りずに他科から10床ほど借りている状況です。当院には循環器科と心臓血管外科がありますが、生理検査部門、心臓リハビリテーション部門を含めて「心臓病センター」という形で運営しており、循環器科には10人、心臓血管外科には4人の医師が在籍しています。

 多くの施設認定を受けており、教育に関しては、日本循環器学会、日本心血管インターベンション学会、日本心血管カテーテル学会の専門医研修施設としての認定を受けています。また、日本胸部外科学会指定施設、日本内科学会認定関連施設にもなっています。

 治療に関しては、経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈内ステント植え込み術、大動脈内バルーンパンピング、経皮的血栓除去術、ペースメーカー移植術、高速回転式経皮的冠動脈アテレクトミー(ロータブレーター)、心筋中隔枝塞栓術、不整脈に対するカテーテルアブレーション、植え込み式除細動器移植術、両室ペーシング移植術、心臓リハビリテーションなどを行う施設として認定されています。

―― 高度に専門的な治療を行われていますので、施設・設備の充実も必要ですね。

柴田 循環器疾患集中治療室は12床、心臓以外の集中治療室も別棟に12床ありますので、充実していると言えます。また、心臓リハビリテーション室は約300m2の広さがあります。生理検査部門としては、心臓・血管エコーの装置を5台導入し、心臓超音波技師は11人います。他の主なものとしては、心臓核医学検査、64列のマルチスライスCTの設備が整っています。さらに、心臓外科手術室は2室、血管造影に関しては心臓用が2室、全身の血管用が1室あり、カテーテル検査室も備えています。

―― 患者さんの受診状況は、いかがでしょうか。

柴田 現在、宮崎県内で心臓のカテーテル治療が行える施設は約10施設ですが、当院における最近の急性冠症候群治療数は年間約250~300例となっており(図1)、県内の約4割を占めています。1病院の治療数としては、全国的にみても10位ぐらいに位置すると考えています。年間の冠動脈造影検査総数は、ここ数年は約2500~2700例となっています(図2)。また、冠動脈カテーテル治療総数は、2008年には約850例に達しており(図3)、これは全国的にみると15位前後に位置します。

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