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Anti Thrombotic Therapy.2016

【ISC2012リポート】No.4
シロスタゾールは、ラクナ梗塞と高血圧患者の脳出血発症リスクを低下させる点で特にすぐれている
CSPS IIサブグループ解析結果

2012/04/13

東京女子医科大学脳神経センター神経内科学教授の内山真一郎氏

 非心原性脳梗塞患者の脳卒中再発抑制において、シロスタゾールアスピリンよりもすぐれていることが、両薬剤を比較した大規模臨床試験CSPS IICilostazol Stroke Prevention Study 2)とCochrane Collaborationのメタ解析で示されている。その後、CSPS IIの対象者をサブグループに分け、シロスタゾールとアスピリンがそれぞれのグループにおいて、どのような効果と安全性を有しているか、解析が進められていた。その成果を、東京女子医科大学脳神経センター神経内科学教授の内山真一郎氏が、米ニューオーリンズで開催されたISC2012国際脳卒中学会)で報告した。

 サブグループ解析では、CSPS IIの対象者となった日本人2672人を、性別、年齢(65歳未満と以上)、脳梗塞病型、BMI(25kg/m2未満と以上)、喫煙、飲酒、高血圧、糖尿病、脂質異常、糖尿病治療薬併用、ARB併用、カルシウム拮抗薬併用、ACE阻害薬併用、スタチン併用の有無によって分けた。

 各サブグループの特徴をみると、性別は男性の比率が71.7%と女性よりも高く、脳梗塞病型別ではラクナ梗塞患者が65.2%と多かった。また、高血圧がある患者は73.6%、BMIが25 kg/m2未満の患者は66.5%、非喫煙者は70.5%、糖尿病なしの患者は71.0%で、それぞれ過半数を占めていた。その他の項目に関しては、サブグループ内で大きな差はみられなかった。

 解析の結果、シロスタゾール群とアスピリン群の脳卒中リスクに関しては、「ARB非併用グループ」でシロスタゾール群の46%の相対リスク減少が示され、有意な相関が認められた(P=0.0267)。また、「飲酒ありのグループ」においてシロスタゾール群で43%の相対リスク減少、「脂質異常がないグループ」においてシロスタゾール群で39%の相対リスク減少が示され、それぞれ交互作用の傾向が認められた。

 脳梗塞の病型別の脳卒中リスクをシロスタゾール群とアスピリン群で比較すると、シロスタゾール群ではアテローム血栓性脳梗塞で32.0%、ラクナ梗塞で24.8%の相対リスク減少が認められたが、統計的に有意ではなかった。一方、脳出血リスクに関しては、ラクナ梗塞患者において、シロスタゾール群で65%の有意な相対リスク減少が認められた(P=0.0030、図1)。

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