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Anti Thrombotic Therapy.2016

ESC2009リポート
弾性ストッキングは脳卒中後の深部静脈血栓症を予防しない――CLOTS試験より

写真1 ストックホルムで開催されたESCでCLOTS試験の結果が発表された

 脳卒中後の長期臥床に伴って深部静脈血栓症(DVT)が発症しやすいことが知られている。対策として弾性ストッキング(GCS)の着用が行われ、各国の脳卒中ガイドラインでも推奨されている。これに対し、GCSにはDVT予防効果がないとする試験結果が報告された。CLOTS試験の成果で、英国Edinburgh大学のMartin Dennis氏が5月にストックホルムで開催されたESC2009で発表した(写真1)。

 GCSによるDVT予防効果は、これまで複数の小規模臨床試験で確認されている。しかし、これら臨床試験では、ほとんどの対象者が外科患者であり、脳卒中患者を対象としたものは限られていた。このためCLOTS試験では、脳卒中後の患者を対象とし、DVTリスクが減少するかどうかをランダム化比較試験で評価した。

 CLOTS試験は、英国やアイルランド、カナダやオーストラリアなど9カ国の135医療機関が参加した。2001年3月から2008年11月までに、脳卒中発症から1週間以内に入院した患者で、トイレまで自力で歩行できない2518人が登録された。GCSが皮膚損傷の原因になりうる末梢血管疾患の患者、あるいは糖尿病性または感覚性神経障害患者は除外とした。くも膜下出血による脳卒中患者も除外対象。

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