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Anti Thrombotic Therapy.2016

【脳頸動脈領域 エキスパート インタビュー】
CASは各診療科が密接に協力しながら行う姿勢が大切
立川綜合病院 循環器・脳血管センター副所長/脳神経外科主任医長 阿部博史氏

2009/06/02

立川綜合病院循環器・脳血管センター副所長/脳神経外科主任医長の阿部博史氏

 生活習慣の欧米化に伴い増加した頸動脈狭窄症に対する新たな治療法として、CAS頸動脈ステント留置術)が保険適用され1年以上が経つ。そこで、CAS治療の実際と問題点、今後の課題について、日本脳神経血管内治療学会指導医である立川綜合病院循環器・脳血管センター副所長/脳神経外科主任医長の阿部博史氏(写真)に解説をお願いした(日経メディカル別冊)。

―― 頸動脈狭窄症の患者さんが増えていると言われますが、こちらの病院では、どのような状況でしょうか。

阿部 当院は、循環器疾患患者の多いことが特徴で、心臓血管外科の手術に関して言えば北信越地域で最も多く行われています。当初は、循環器センターという組織になっていましたが、その後、脳血管疾患、循環器疾患を全身の血管病として診療することを目的として、循環器・脳血管センターに発展させました。脳血管障害や頸動脈狭窄症も脳神経外科だけで診療する疾患ではないという趣旨で、循環器専門の医師と協力して診療しています。

 循環器・脳血管センターが設立されたことにより、脳血管障害の患者さんも多く集まるようになりました。そうした状況を背景に、頸動脈狭窄症の発見率も高くなっています。

 頸部頸動脈狭窄症に対して、CASが広く行われるようになっていますが、当院では2001年に私が着任してから始めました。2001年から2008年までの8年間に、211例234側の頸部頸動脈狭窄症に対してCASを実施しました。狭窄率では平均82%から7%の改善が得られています。現在は、年間で30~40例にCASを行っています(図1、図2)。

 さらに、頭蓋底部の内頸動脈狭窄や、頭蓋内動脈狭窄に対しても症例を選んで血管拡張術やステント留置術を行っています。

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