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Minimal-Massive Interventionをご存じですか

2021/08/26

 誤嚥性肺炎の診療をしていると、「もっと早く介入できていれば……」と思うことがあります。嚥下障害の兆しが出て、食べにくくなり、痩せてきて、サルコペニアを来せば、さらに嚥下障害が進行するという悪循環に陥ります。誤嚥性肺炎になった患者さんに我々が出会うころには既に症状が進行していて、かなりの時間と医療資源を要しますし、残念ながら改善しないこともあります。

 とはいえ、早期発見、早期介入が難しいのが嚥下障害の特徴でもあります。健康診断には癌や生活習慣病を見いだす項目はありますが、低栄養状態嚥下障害を発見するには長けていません。大病院の専門科に複数カ所かかる患者さんも多く、患者さんの全身や生活面までを気にかける、かかりつけ医の役割を果たす存在がいないことも増えています。痩せてきた、飲み込みにくい、という症状に気づきにくいのもやむを得ません。気づけたとしても具体的な介入方法が分からず、「食べやすいものを食べましょう」などと声を掛けるしかないこともあるでしょう。

著者プロフィール

吉松 由貴(よしまつ ゆき)氏。大阪大学卒。淀川キリスト教病院での初期研修、同院呼吸器内科での後期研修を経て、現職は飯塚病院呼吸器内科勤務。現職の間、浜松市リハビリテーション病院、聖隷浜松病院で摂食嚥下に関して国内留学。日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員。バルセロナ自治大学嚥下障害修士課程を卒業。兵庫医科大学 研究生(生理学講座、生体機能部門)。Twitterは@yukiy0105。

連載の紹介

吉松由貴の「誤嚥性肺炎、診療の知恵袋」
誤嚥性肺炎は、すんなりと治る病気ではありません。繰り返したり、命に関わることも多いのです。そんな誤嚥性肺炎の診療に、若手医師が日々どのような姿勢で挑んでいるのかを具体例を交えながらつづります。

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