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腹痛による不登校を繰り返す児童で考えたいこと

2019/03/20
田中 由佳里(東北大学医学系研究科行動医学助教)

研修医 先生、お久しぶりです! この間、内科研修で先生に教えていただいた機能性消化管障害の知識が役立ったので報告に来ました!

田中 お! 久しぶり! 今、小児科を回っているんだっけ?

研修医 そうなんです。先日、「お腹が痛いから、学校に行きたくない」と言って休む日が続いている小学生が、心配したご両親に連れられて受診してきました。

田中 ほうほう。

研修医 これまでだったら、整腸薬なんかを出して経過観察にしたかもしれません。でも、検査値には異常がないけれど、学校の話になると元気がなくなったので、なんかおかしいなと思って。そこで、小児精神にも詳しいA先生に相談したところ、一緒に診ていただけるようになったんです。

田中 良い連携だね。

研修医 慣れてきたころに、その子が学校でいじめられていて苦しんでいることを話してくれて……。いじめが始まったころから下痢や腹痛が出現し始め、学校のトイレに長くいたら、さらにからかわれるようになってしまったそうです。ご両親にもうまく話せていなかったようなのですが、A先生が間に入ってくださったおかげで、子どもにとっても両親にとっても良い結果になりました。

田中 よかったねえ。その子を助けてあげられたのは、先生が最初の橋渡しをしたからこそだね。

著者プロフィール

田中 由佳里(仙台厚生病院 消化器内科)●たなか ゆかり氏。2006年新潟大学卒。機能性消化管疾患の研究のため、東北大学大学院に進学し、ストレスと過敏性腸症候群の関連をテーマに研究と臨床に従事。東北大学医学系研究科を経て、2019年から現職。

連載の紹介

田中由佳里の「ハラワタの診かた」
正しい機能性消化管疾患のエビデンス解説サイト「おなかハッカー」や、患者の日常生活課題について多職種連携による解決を目指した「おなかハッカソン」などを開催している消化器内科医が、機能性消化管疾患の面白さをお伝えします。

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