日経メディカルのロゴ画像

再燃した逆流性食道炎に即PPIがNGな理由

2017/07/12
田中 由佳里(東北大学東北メディカル・メガバンク機構)

研修医A 呼吸器内科を回っている研修医のB君が外来で診た患者さんで、ちょっと相談されたんですが、僕のアドバイスが正しかったかどうか聞いていただけませんか? 1年程前に呼吸器内科で逆流性食道炎と分かり、治療で一度改善した45歳男性なんですが、最近また胸焼けが出てきたそうです。

田中 ふむふむ、逆流性食道炎のグレードは?

研修医A 僕は患者さんに直接会ってはいないんですが、当時グレードBの逆流性食道炎で、食道裂孔ヘルニアは軽度だったそうです。(電子カルテの内視鏡画像を開いて)…この時からプロトンポンプ阻害薬の内服が始まり、3カ月後に症状改善で終了しています。

田中 その後のフォローはどうしたの?

研修医A 3カ月前に、1年後フォローの内視鏡検査をしたところ、改善していたそうです。そこでB君から、また内視鏡検査をすべきなのか聞かれました。とりあえず、PPIを再開してみたら?と伝えたんですが、良かったでしょうか。

田中 悪化要因を考えず、やみくもに内服を再開するのは気持ち悪いかも。他にこの患者さんの情報ある? そもそも呼吸器には何でかかっていたのかな?

著者プロフィール

田中 由佳里(仙台厚生病院 消化器内科)●たなか ゆかり氏。2006年新潟大学卒。機能性消化管疾患の研究のため、東北大学大学院に進学し、ストレスと過敏性腸症候群の関連をテーマに研究と臨床に従事。東北大学医学系研究科を経て、2019年から現職。

連載の紹介

田中由佳里の「ハラワタの診かた」
正しい機能性消化管疾患のエビデンス解説サイト「おなかハッカー」や、患者の日常生活課題について多職種連携による解決を目指した「おなかハッカソン」などを開催している消化器内科医が、機能性消化管疾患の面白さをお伝えします。

この記事を読んでいる人におすすめ