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第32回
乳児の便秘は2本印の綿棒による浣腸で

2017/11/16

 一般に便秘とは、排便の回数が減って便が硬くなることをいいます。症状としては子どもの便秘も成人と基本的には同じですが、子ども特有の原因や症状があり、治療内容に細かな配慮が必要となる場合もあります。今回は、子どもに特有な便秘について考えてみます。

便が出ない・出にくい状態が「便秘」
 最初に、子どもの便秘について簡単に説明します。小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインによると、便秘とは「何らかの原因により排便回数や便量が減少した状態や、排便する際に努力や苦痛を伴う状態、いきんでも排便できない状態」を指します。

 具体的には、排便が週に3回以下だったり、週に5日以上便が出なかったりする場合や、毎日出ていても排便時に痛がって泣いたり、肛門から血が出たりしても便秘です。また、コロコロの便や、軟らかい便が1日に少しずつ何回も出る場合も便秘の疑いがあります。

 便秘のために、治療が必要な状態を「便秘症」といい、便秘症が1~2カ月以上続いた場合を「慢性便秘症」と呼んでいます。

子どもに多いコロコロ・コチコチうんち
 便の硬さ・大きさの評価に使用されるのがブリストル・スケール(図1)です。3~12歳の便秘症では、ブリストル・スケールの1~3のコロコロ・コチコチの便や、2~4日に一度の排便で大きくて硬い便がよく見られます。便秘の疑いがあれば印刷したブリストル・スケールを母親に渡し、自宅のトイレの壁に貼って、子どもと自分の出た便とを比べるように説明しましょう。このスケールで「4」の便が毎日気持ち良く出ていれば、健康な便、健康な腸といえます。

著者プロフィール

横井茂夫(横井こどもクリニック院長)●よこいしげお氏。1975年慈恵医大卒。国立大蔵病院・都立母子保健院を経て、1998年より現職。医師国家試験対策予備校のテコムで小児科の授業を34年間担当し、医師国家試験とCBTの模擬試験問題や解説書を作成している。乗馬、落語鑑賞、料理が趣味。

連載の紹介

泣かせない小児診療ABC
診療所は子どもに「痛い、怖い」と思われがちな場所です。医療従事者は、できる限り子どもの不安を最小限にして子ども達がその子なりに乗り越えていけるよう、手助けをする必要があります。本連載では、横井氏が試行錯誤の末たどり着いた子ども達の不安を減らす診療の工夫を、内科や総合医の開業医向けに紹介します。

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