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第8回
冬の感染性胃腸炎、「お腹に優しい食べ物」とは?(後編)

2013/12/27

 数十年前と比べ、最近のウイルス性胃腸炎は軽症化したと私は感じています。開業して14年になりますが、ここ12年間は嘔吐下痢を主訴にする胃腸炎に対してクリニックで輸液療法は一度も行っていません。基幹病院の成育医療研究センターに依頼するのも年に1例程度です。

 前編に引き続き、今回は当クリニックで実施している感染性胃腸炎を発症した患児への指導方法をご紹介します。

指導のポイントは4つ
(1)脱水の評価をしてから、ナウゼリン坐薬を挿肛する。
 軽中等症の脱水症に対してナウゼリンを処方しますが、経口投与では嘔気があるために飲みにくく、母親が自宅で坐薬を挿肛しようとすると子どもが嫌がるので、必ず外来でナウゼリン座薬のやや少なめの1mg/kgを挿肛します。

 投与量は、添付文書には3歳未満は1回10mg、3歳以上は1回30mgで、1日2~3回・直腸内投与と記載されています。しかし、私は年齢に関係なく初回には少なめの1mg/kgを投与し、4時間後も嘔気・嘔吐が続く時には坐薬10mgを追加して、それ以上は投与しません。添付文書の投与量を使用すると、腹部膨満感が現れたり、錐体外路症状などの副反応が出る可能性があるため、少なめに投与するのがお薦めです。

(2)経口補水療法は坐薬挿肛後、30分して開始する。
 市販の経口補水液は価格が高く、一般的に紹介されている家庭で作る経口補水液のレシピでは量が多すぎて無駄が出てしまいます。そこで私は、家庭で簡単に作れる経口補水液として、以下のレシピを指導に使っています(図1)。

著者プロフィール

横井茂夫(横井こどもクリニック院長)●よこいしげお氏。1975年慈恵医大卒。国立大蔵病院・都立母子保健院を経て、1998年より現職。医師国家試験対策予備校のテコムで小児科の授業を34年間担当し、医師国家試験とCBTの模擬試験問題や解説書を作成している。乗馬、落語鑑賞、料理が趣味。

連載の紹介

泣かせない小児診療ABC
診療所は子どもに「痛い、怖い」と思われがちな場所です。医療従事者は、できる限り子どもの不安を最小限にして子ども達がその子なりに乗り越えていけるよう、手助けをする必要があります。本連載では、横井氏が試行錯誤の末たどり着いた子ども達の不安を減らす診療の工夫を、内科や総合医の開業医向けに紹介します。

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