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「鼻血が止まらない」で救急搬送はアリ!?

2018/05/31
薬師寺 泰匡(岸和田徳洲会病院救命救急センター)

 鼻出血が止まらないということで救急要請される患者さんは結構います。この間も、一晩で2人来ました。「止まらない」と言う人の多くは、止血操作をなんらしていません。出てきた鼻血をただティッシュでぬぐいながら、勝手に止まるのを待っていたのだけれど、止まらなくて不安になって救急要請というパターンが非常に多いです。また、圧迫せずにティッシュだけ鼻に入れて、ドレナージのようなことを行なっている人もたまに見かけます。

 これを読んでいる方は医療関係者ばかりでしょうから、鼻血の90%程度は鼻腔の入り口付近の鼻中隔にあるキーゼルバッハ部位からの出血であるということ、そこを圧迫すれば鼻出血はコントロール可能であるということは常識的にご存じだと思います。ただ一般にはあまり浸透していない模様です。こうした方々は救急隊から適切な止血方法を伝授され、搬送時には出血が止まっていることがほとんどです。

著者プロフィール

薬師寺泰匡(薬師寺慈恵病院)●やくしじひろまさ氏。富山大学卒。岸和田徳洲会病院(岸徳)での初期研修を経て救急医療の面白さに目覚め、福岡徳洲会病院ERで年間1万件を超える救急車の対応に勤しむ。2013年から岸徳の救命救急センターで集中治療にも触れ、2020年からいきなり管理職。地方二次救急病院で診療しながら、岡山大学の高度救命救急センターでますます救急にのめり込んでいる。

連載の紹介

薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
ER×ICUで1人盛り上がる救急医。愉快な仲間達と日本一明るい救命センターを目指して日々奮闘し、「ER診療の楽しさ」の伝承にも力を入れています。出会った患者のエピソードや面白かったエビデンス、ERを離れた救急医の日常までを綴ります。

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