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呪いの言葉「◯◯科の対応をお願いします」

2017/08/03
薬師寺 泰匡(岸和田徳洲会病院救命救急センター)

 この前、地域メディカルコントロール協議会の事後検証会議で話題になったことを共有します。大阪は夜間に眼科耳鼻科領域を診療しているところがほとんどなく、対応に困ることが多いというものでした。例えばある日曜日、野球中の少年の顔面にボールが当たり、眼周囲の腫脹がありました。こんな時、眼科を探して救急要請すると大変な目に遭います。数時間かけてあちこちの病院に電話しても、休日に眼科対応している病院などないので、搬送先選定がなかなかできないといった事態に陥るのです。

眼科救急どこへ行く?
 実は、眼科や耳鼻科領域の疾病や傷害において、超緊急で介入しなくてはならない場合というのはかなりレアケースです。もちろんないことはありません。点眼薬や点滴治療だけではコントロールできないような急性緑内障発作とか、網膜動脈閉塞、眼球破裂や視神経管損傷などは取り急ぎ眼科の介入をお願いしたいところですが、やはり滅多にあることではありません。

著者プロフィール

薬師寺泰匡(薬師寺慈恵病院)●やくしじひろまさ氏。富山大学卒。岸和田徳洲会病院(岸徳)での初期研修を経て救急医療の面白さに目覚め、福岡徳洲会病院ERで年間1万件を超える救急車の対応に勤しむ。2013年から岸徳の救命救急センターで集中治療にも触れ、2020年からいきなり管理職。地方二次救急病院で診療しながら、岡山大学の高度救命救急センターでますます救急にのめり込んでいる。

連載の紹介

薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
ER×ICUで1人盛り上がる救急医。愉快な仲間達と日本一明るい救命センターを目指して日々奮闘し、「ER診療の楽しさ」の伝承にも力を入れています。出会った患者のエピソードや面白かったエビデンス、ERを離れた救急医の日常までを綴ります。

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