日経メディカルのロゴ画像

毒魚にやられた!

2015/07/23
薬師寺泰匡

 日々いろいろな患者さんと接し、もちろんいろんな本も読んだりして勉強しているつもりなのですが、それでも知らないことは多々あるもので…。せめて研修医よりはアレコレ知っていないといけないな、なんて思うのですが、先日研修医の方がモノを知っている場面に遭遇して自分はまだまだだなぁと思った次第です。

 ある日曜日の夕方、救急外来で診察している研修医が相談に来ました。

研修医「先生!ゴンズイに刺された人が来てるんですが…」
「誰だそれ?何者だ?」
研修医「僕もまだ診察はしていないのですが…。ゴンズイに刺された時って」
「いや…ゴンズイって何?」
研修医「え…先生ゴンズイ知らないんですか!?」
「いや知らんし…。そんな単語初めて聞いた」
研修医「魚ですよ!棘に毒がある!いやぁゴンズイ知らないんですね~」

 正直知らんかった…。なんだゴンズイって(汗)。しかし、知らない僕が悪いとはいえ、知らない知らないと連呼しないでほしい。そしてなんとなく研修医がニヤニヤしている。

研修医「釣りしてると、よく釣れるんですよ」
「釣りはしないから知らんがな(笑)」
研修医2 「ゴンズイ食べる地方もありますよ」
研修医3 「屋久島研修のとき、何匹も釣れましたよ」

 気付くと研修医が集まってきて豆知識を披露する「ゴンズイ」知ってますアピール合戦に…。ていうかこんなときに限って嬉しそうに近づいてくるんだな。えぇえぇ悪かったですよ。僕が知らなかったのがいけないのです。

 というわけで、調べました。救急医たるもの、毒物について研修医に遅れをとることはあってはならないことです。

 もしゴンズイを知らなかった人がいたら、一緒に僕と同じ感動を分かち合いましょう。みなさん!これがゴンズイだそうです。

著者プロフィール

薬師寺泰匡(薬師寺慈恵病院)●やくしじひろまさ氏。富山大学卒。岸和田徳洲会病院(岸徳)での初期研修を経て救急医療の面白さに目覚め、福岡徳洲会病院ERで年間1万件を超える救急車の対応に勤しむ。2013年から岸徳の救命救急センターで集中治療にも触れ、2020年からいきなり管理職。地方二次救急病院で診療しながら、岡山大学の高度救命救急センターでますます救急にのめり込んでいる。

連載の紹介

薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」
ER×ICUで1人盛り上がる救急医。愉快な仲間達と日本一明るい救命センターを目指して日々奮闘し、「ER診療の楽しさ」の伝承にも力を入れています。出会った患者のエピソードや面白かったエビデンス、ERを離れた救急医の日常までを綴ります。

この記事を読んでいる人におすすめ